大分・妻娘殺傷 「なぜこんな悲劇が」 住民や生徒に衝撃
2010年3月20日7時7分配信 西日本新聞
大分市望みが丘の新興住宅で19日早朝に起きた学校法人職員幸浩彦容疑者(48)による、妻知代さん(47)と長女彩乃さん(18)の殺傷事件で、現場の住民からは「静かな住宅地でこんな悲惨な事件が起きるなんて」と戸惑いの声が上がった。
夜明けの前の薄暗い住宅地に、緊急車両のサイレンが鳴り響いた。隣に住む自営業男性(50)は「最初は泥棒かと思った。まさか殺人とは」と振り返る。「けんかの声も聞いたことはなく、いい家族と思っていたが」と首をかしげた。別の男性(52)は「奥さんが通勤するご主人を駅まで送り、仲良さそうに見えた」とけげんそうに語った。
彩乃さんについて、近くに住む自営業女性(54)は「庭掃除をしていると、下校中にいつも明るい笑顔であいさつをしてくれたのが印象的だった」と唇を震わせた。玄関先に白い花をささげ、両手を合わせた。
幸容疑者に関して、近所の男性(75)は「道で会うと、あちらからあいさつをする礼儀正しい人だっただけに本当に驚いている」と話した。
一方、彩乃さんが1日に卒業した高校では校長らが記者会見を開いた。校長は沈痛な表情で質問に答え、事件について「言葉もありません」と肩を落とした。同校は、在校生約1千人を集めて緊急の全校集会を実施。彩乃さんの悲報を報告し、校長が「学校としても大変痛ましく、悲しいことで重く受け止めている」と述べ、全員で黙とうしたという。
=2010/03/20付 西日本新聞朝刊=