西海学園高教諭が別生徒にも暴言 大栄丸事故遺族生徒への発言、処分後

西海学園高教諭が別生徒にも暴言 大栄丸事故遺族生徒への発言、処分後
2010/07/18 11:26 【長崎新聞】

 佐世保市の西海学園高(菅沼宏比古校長)の男性教諭(50)が昨年4月の大栄丸沈没事故で父親を亡くした女子生徒に対し父の死を中傷する暴言を放ち、適応障害になっている問題で、同教諭がこの女子生徒をめぐる問題で同校から訓告処分を受けた後に男子生徒にも暴言を放ち、そのショックで男子生徒が不登校になっていることが17日、同校への取材で分かった。

 同校は今年6月11日付で男性教諭を無期限の減給処分にし、7月3日以降、進路主任と授業の担当から外して職員室での内勤を命じている。

 同校によるとこの教諭は今年5月1日の授業中、男子生徒の態度が悪いとして感情的になり、人格を否定するような暴言を放った。発言内容については「家族の許可を取っていないため言えない」としている。男子生徒はその後、学校に通えない状態になっているという。

 女子生徒をめぐっては、沈没事故直後に「親が死んだことは風流だ」などと発言したとされ、同校は9月、「生徒が傷ついている。二度と不適切な発言がないよう」と男性教諭を訓告処分にしていた。女子生徒は11月から約5カ月間、ほとんど学校に通えなかった。女子生徒の家族は12月、「こんな苦しい思いをするのは、うちの子で最後にしてください」と同校に申し入れていた。

 菅沼校長は「教諭の指導をしてきたつもりだったが浸透していなかった。処分は、教諭が生徒の前で授業ができると判断できるまで続ける」とし、女子生徒の家族は「何回訴えても、学校は改善に動かなかった。二度と子どもたちを傷つけないでほしい」と話している。

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