小学校教諭ナイフで脅し「下着売って」

小学校教諭ナイフで脅し「下着売って」
2010年11月12日7時57分 日刊スポーツ

 夜道で突然女子高生に「今はいている下着を1万円で売ってください」と声を掛け、断られると取り出したカッターナイフで「顔を切りますよ」と脅したとして、宮城県警大河原署は11日、41歳の男を恐喝未遂の疑いで逮捕した。犯行の間、男は声を荒らげることもなく終始丁寧な言葉を使っていたという。なんと容疑者は、今年4月から1年間のキャリアアップ研修を受けているエリート街道まっしぐらの小学校教諭だった。

 事件が起きたのは10月13日だった。午後9時20分ごろ、JR大河原駅近くの路上をアルバイトから帰宅途中の女子高生(17)が自転車をこいでいた。後方から来た自動車に追い抜かれたと思ったら、いきなり道をふさがれた。運転席から降りてきたのは、きちんと整髪したスーツ姿のメガネを掛けた中年の男だった。まじめそうな雰囲気に女子高生は警戒心を緩めた。その直後、信じられない言葉が男から発せられた。

 「今、はいている下着を1万円で売ってくれませんか。自宅にある下着だったら5000円でどうでしょうか」。

 静かで丁寧すぎる物言いに違和感を覚えた女子高生は身を固くして首をふり、絞り出すように「嫌です」と返した。すると男は、またまた予想もつかない言葉を口にし、モノを出してきた。

 「断るのなら顔を傷つけますよ」。

 男はやはり落ち着いた口調で、右手にカッターナイフをちらつかせて脅してきた。気が動転しながらも、女子高生は自転車のハンドルを握りしめ、男がよそ見をしたすきに一気にペダルを踏み、男を置き去りにして近くのスーパーに駆け込んだ。スーパーの店員が110番通報し、現場に戻ったが車ごと男は消えていた。

 こんな状況でも女子高生は男の車のナンバーを覚えていた。自家用車で犯行に及んでいたこともあり、男は11日に恐喝未遂で逮捕された。宮城県蔵王町立平沢小学校に勤務する教諭小仲政之容疑者(41)だった。教員生活17年のベテランで、今年4月から県教育研修センターで「授業改善」に関する1年間の専門研究に没頭しているはずだったが、肝心の“自己改善”はできなかったようだ。小仲容疑者は犯行を認めている。

 小仲容疑者は、勤務態度もまじめで、同校校長の推薦状なども得て研修に取り組み、将来的には現場のリーダーとして期待されていた“幹部候補生”だったという。県教育委員会教職員課では「研修でも問題はなかった。研修に参加できる教諭は厳正な審査を乗り越えて選ばれている。正直ショック」と声を落とした。大河原署には、丁寧な言葉で下着を1万円で購入する交渉をしてくる不審な男の通報が今年7月初旬から今月5日まで数件続いており、小仲容疑者との関連性があるとみて捜査している。

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