福岡の朝鮮学校 県・市補助金、二重取り

福岡の朝鮮学校 県・市補助金、二重取り
産経新聞 2010年12月4日(土)7時56分配信

 ■17~21年度 1100万円超、虚偽報告も

 福岡県で朝鮮学校を運営する学校法人「福岡朝鮮学園」(北九州市)が平成17~21年度、文化事業などへの補助金を福岡県と北九州市から二重取りしていたことが3日、分かった。二重に補助金を申請したのは事業費ベースで少なくとも1100万円を超えており、県と北九州市は補助金の返還を視野に使途を調査、二重取りした実際の補助金の額の洗い出しを進める。高校授業料無償化適用問題をきっかけに全国の自治体で朝鮮学校への補助金を見直す動きがあるだけに波紋を広げそうだ。

 福岡県や北九州市によると、学園は北九州朝鮮初級学校(北九州市)、九州朝鮮中高級学校(同)、福岡朝鮮初級学校(福岡市)の3校を運営。17~21年の毎年度、県は学園に対し、年間800万円、北九州市は北九州朝鮮初級学校と九州朝鮮中高級学校に年間計400万円の補助金を交付していた。

 学園側が作成した補助金実績報告書などによると、学園は「舞踊交換会」「学生選手権大会」「サッカー部地域交流試合」などとして、17年度約311万円▽18年度約101万円▽19年度約587万円▽20年度約53万円▽21年度約91万円-の総額1143万円分の事業について県と北九州市に重複して申請。これらの事業の補助金を受け取っていたことが分かった。

 一方、学園が毎年度末、北九州市に提出する収支決算書では、県からの補助金について「0」としたり空欄にしたりし、二重に受領していないような記載をしていたことも判明。市は決算書の内容についても真偽を調べていく。同じ事業名目での補助金受給は、報告書が残っている17年度以降、毎年行われている。

 学園は産経新聞の取材に対し、「申し訳なく思っており、県や市の調査に協力していく」と二重取りの事実を認めながらも「意図的ではなく、単純な経理上のミスだ」と主張している。

【用語解説】朝鮮学校への補助金

 文部科学省の資料では、平成21年度、27都道府県で計7億6666万円が支給されている。福岡県では交流事業に毎年一定額が出されているが、多くの自治体は生徒数などに応じて運営費にあてる「経常費補助金」の形で支出。いずれも教育内容を問わないまま支出されてきたが、授業料無償化適用問題をきっかけに大阪府をはじめ、制度を見直す自治体が出始めている。

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