4人の博士号取り消し 琉大医学部データ流用

4人の博士号取り消し 琉大医学部データ流用
琉球新報 2010年12月7日(火)9時50分配信

 琉球大学医学研究科の研究論文38編にデータ流用の疑いが指摘された問題で、医学研究科の調査委員会(調査委員長・佐藤良也医学研究科長)は6日琉大で記者会見し、論文執筆時大学院生だった11人のうち4人の博士号学位が取り消されると発表した。早ければ1月の研究科教授会で決まる。4人は掲載した学術誌から論文が取り消された。これ以外にも2人の論文取り消し手続きが進んでおり、計6人の学位が取り消される見込み。文部科学省高等教育局大学振興課は「教員の指導上の問題で博士号の学位が撤回される事例は把握していない」としている。
 会見した佐藤調査委員長は38編について(1)不正論文として掲載が取り消されたものが18編(うち学位論文4編)(2)取り消しに向け手続きに入ったものが12編(同2編)(3)問題部分を訂正すれば掲載が認められるものが3編(同2編)(4)取り下げられないものが5編(同3編)―とする内訳を発表。
 佐藤委員長は「論文が消えてなくなれば学位の根拠がなくなる」として「残念ながら(学位を)取り消さざるを得ない」と話した。
 学位の取り消しについては、論文取り消しとは別に、大学として不正の度合いを踏まえ検討するとも発表。「仮に論文が生き残っても、独自の判断で学位を取り消す可能性がある」と、学位取り消し人数がさらに増える可能性を示した。
 関係者によると、博士号学位が取り消されても、既に医師になっている人の活動に影響はない見込みだが、博士号学位取得を条件に研究者として採用されていた場合、研究機関との雇用契約関係に影響が出る可能性がある。
 岩政輝男学長が共著者だった学位論文は、6日開いた調査委で、データにオリジナル性があるとして学位を取り消さないと決めた。
 問題は米学術誌の指摘を受けて今年3月に発覚。4月には医学研究科が調査委員会を立ち上げ、調査を進めていた。8月には大学院生を指導していた男性教授が研究者倫理を問われ、懲戒解雇処分になっていた。

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