宮城県教委、教員採用試験で適性検査 不祥事防止導入へ

宮城県教委、教員採用試験で適性検査 不祥事防止導入へ
河北新報 2011年2月5日(土)11時0分配信

 昨年、宮城県内で多発した教職員の不祥事を受け、県教委は新年度の教員採用試験から、適性検査を導入する方針を決めた。教職員の資質向上を図り、不祥事の防止につなげるのが狙い。学校運営の改善にも力を入れ、現場の課題把握を目的に昨年12月発足した「学校運営支援チーム」の活動も強化する。
 適性検査は、面接では把握し切れない性格や潜在能力を探るのが狙い。2次選考で行い、模擬授業と個人面接、実技と合わせて合否判定の材料とする。県教委は新年度当初予算案に関連経費約300万円を計上した。
 県教委の課長らでつくる学校運営支援チームは、現行の8人体制から11人体制に拡充する。毎月1、2回、公立校を訪ね、一線の教職員と意見交換し、不祥事の背景にあるとされる多忙な業務の見直しやメンタルヘルス対策などを進める。
 研修機能の強化にも取り組む。不祥事がベテラン世代に目立つことを踏まえ、在職20年研修を新設。管理職以外の対象者全員に、教職員の使命感や誇りを再確認させる。管理職研修では、風通しの良い職場づくりを実現するためのプログラムを盛り込む。
 本年度、刑事事件を起こすなどして懲戒処分を受けた教職員は14件17人(4日現在)。このうち8人が免職処分となり、過去10年で最悪の事態となっている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする