立て替えた18億払って…建設会社が新潟大提訴
2011年6月30日10時20分 読売新聞
国立大学法人・新潟大学(下條文武学長)の不正契約問題に絡み、中堅ゼネコン「安藤建設」(東京都港区)が、同大学の依頼で立て替えた約18億円が支払われないとして、同法人を相手取り、支払いを求める訴訟を今月、東京地裁に起こしていたことが29日、わかった。
同社は、陽子線がん治療機器の導入に関する契約を新潟大との間で結んだとしている。「立て替え」の内容などについて、同社は「コメントできない」(広報課)としている。
この医療機器導入を巡っては、下條学長らが4月22日、記者会見を開き、新潟大の男性教授が昨春、学長の公印・私印を無断で使用し、業者と不正に購入契約を結んだと発表。有印公文書偽造・同行使の疑いで捜査機関に告訴状を提出している。
関係者によると、この教授は、新潟大は、「捜査に影響する」として、告訴状の提出先や契約相手などを明らかにしておらず、今回の提訴についても、「訴状が届いておらず、事実確認ができないのでコメントできない」(総務課)としている。
また、永山教授の代理人弁護士は「独断で事を行ったことはなく、大学という機関の一員として忠実にその職務の執行に携わっていたに過ぎない」としている。