朝鮮学校 堂々と政治利用 金正日総書記の中央追悼式

朝鮮学校 堂々と政治利用 金正日総書記の中央追悼式
産経新聞 2011年12月30日(金)7時55分配信

 金正日総書記の日本国内での中央追悼式は29日、東京朝鮮文化会館(東京都北区)で行われた。文化会館は東京朝鮮中高級学校と同じ敷地にあり、学校の施設も兼ねている。学校の政治利用が堂々と行われたことになり、今後の高校無償化の論議に影響を与える可能性もありそうだ。

 学校のホームページによると、文化会館は1971(昭和46)年に、体育館・講堂として完成したことになっている。

 敷地入り口には「東京朝鮮中高級学校」の看板。そこを喪服を着た在日朝鮮人ら参列者が、硬い表情で入っていった。学校を通じて動員されたとみられる生徒らが、家族らとともに訪れる姿も見られた。

 中央追悼式は、朝鮮総連側が選んだ一部のマスコミを除いて、報道を閉め出して行われた。そのため敷地の周囲に報道関係者らがあふれたほか、警備の警察官、総連側スタッフとみられる黒服男性が多数立ち、異様な雰囲気に包まれた。

 公安関係者によると、午前11時の追悼式開始を1時間過ぎても参列者は約5千人程度。1994(平成6)年に金日成主席が死亡した際の参列者1万4千人(主催者発表は約2万人)を大幅に下回った。公安関係者は「在日朝鮮人社会で、北朝鮮政府や朝鮮総連の求心力が急速に弱まっている」と分析している。

 同校などへの補助金支出の来年度予算案への盛り込みの是非を検討している東京都の担当者は29日、学校と同じ敷地で追悼式がされたことに「今後、事実関係を確認したい」とコメントした。

 都ではすでに、学校での教育内容や運営実態を徹底調査する方針を明らかにしている。

——–

総連、朝鮮学校生を動員 きょう金総書記の追悼式
産経新聞 2011年12月29日(木)7時55分配信

 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部が29日に東京朝鮮文化会館(東京都北区)や各地方で行う金正日総書記の追悼式に、全国の朝鮮学校の児童生徒を参加させるよう動員指令を出していたことが、内部文書で分かった。北朝鮮本国や朝鮮総連の政治的思惑に、学校が組み込まれている実態が改めて浮き彫りとなった。

 文書によると、初級学校(小学校)の児童は保護者同伴で、中級学校(中学校)以上の生徒は教師が引率。関東近県は東京の追悼式へ、その他は地方の式に参加させる。

 朝鮮大学校などには、弔問する学生数を連日、総連中央に報告するよう義務づけていた。

 また総連中央が20日付で出した文書では、金総書記の業績を礼賛する弔電を全ての関係者が「最大規模で送るよう」指示。内容や様式の他、追悼式で飾る肖像画や弔花にまで詳細な指示があった。

 公安関係者によると、動員は総連傘下の約20団体と約20企業、全国支部にもあり、学校には実質的運営主体「在日本朝鮮人教育会」と教職員組織「在日本朝鮮人教職員同盟」が働きかけているという。

 大阪府内で開催される追悼行事では、朝鮮学校施設が使われることも判明。「学校の政治利用」との批判も起きており、大阪府が国民感情を踏まえ適切な対応を取るよう学校に求めた。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする