(朝鮮日報日本語版) 全羅南道教育監、収賄容疑で逮捕 (韓国)

(朝鮮日報日本語版) 全羅南道教育監、収賄容疑で逮捕
朝鮮日報日本語版 2012年4月26日(木)10時58分配信

 いわゆる「進歩派」に属する全羅南道教育庁(教育委員会に相当)の張万彩(チャン・マンチェ)教育監(教育長に相当)=写真=が、順天大の総長時代と教育監就任後に計1億ウォン(現在のレートで約715万円、以下同じ)以上の賄賂を受け取ったとして、25日午後に逮捕された。張教育監は人事をめぐる請託や横領のほか、不正入試に関与したという疑惑も浮上している。

 2010年6月の教育監選挙で「腐敗した教育を改革する」と訴えて当選した張教育監がこの日、逮捕状の審査に臨むため裁判所に入る際、外では約30人の支持者がプラカードを掲げ「無罪を信じる。教育監、頑張って!」と叫んだ。だが、光州地検順天支部による捜査の過程で明らかになった張教育監の行状は、支持者の叫びとは程遠いものだった。張教育監は、同じく全国教職員労働組合(全教組)寄りとされるソウル市教育庁のクァク・ノヒョン教育監に続き、刑事訴追されることになった。

 張教育監は「金は善意で受け取ったもので、請託は全くなかった」として容疑を否認している。だが検察は「クァク・ノヒョン教育監も『善意で(教育監選挙の対立候補に)金を提供した』と主張したが、何が違うというのか。荒唐無稽(むけい)な主張だ」と述べた。

 張教育監は政治的な野心も大きかったとみられる。先月28日、検察が家宅捜索を行った際には、張教育監の「政治ロードマップ」が見つかった。この文書には、パク・チュンヨン全羅南道知事の任期が終わる2014年の道知事選挙で当選し、政治基盤を固めた後、大統領選挙への出馬を目指すという具体的な内容が記されていた。

 張教育監は昨年、検察が収賄事件について内偵に着手するや「湖南(全羅道)地域選出のA国会議員が私をわなにはめた」という反応を示した。A議員は次期全羅南道知事の有力候補とされている人物だ。つまり、張教育監は、A議員が道知事の座を狙う自分をけん制していると受け止めたわけだ。

 光州地検順天支部によると、張教育監は就任後、光州市や全羅南道順天市で病院を経営する高校時代の友人2人から法人用クレジットカードを1枚ずつ受け取り、使用してきたという。検察は「張教育監は1カ月の限度額が150万ウォン(約11万円)のカードを友人2人からそれぞれ受け取り、使用していた。カード1枚につき3000万ウォン(約214万円)、計6000万ウォン(約428万円)を、ゴルフや飲み代、食事代に使っていた」と説明した。
 順天市に住む張教育監の友人は昨年1月、同道麗水市内の中学校の官選理事に選ばれ、学校側の反発を無視して赴任した。またその妻は、ある学校にカウンセリング担当教員として勤務していたが、昇任を目指す上で有利な順天教育支援庁に移籍していたことが分かった。検察は張教育監が、このような人事異動を裏で操っていたものとみている。

 一方、光州市に住む張教育監の友人の娘は、同道宝城郡にある名門私立中学校に入学したが、検察は張教育監の携帯電話から、この友人の娘の名前と受験番号が書かれたメールを発見した。この学校の競争倍率は7倍に達するが、検察は張教育監が、書類審査や筆記試験の前、この学校の校長と電話で話していたことを確認したという。また、この友人の義姉(養護教諭)も、張教育監が就任した後、自分が住んでいる所の近くにある学校に移動したことが分かった。

 これについて検察は、張教育監が受け取った金が、人事に関する請託の見返りだったと判断し、「特定犯罪に対する加重処罰などに関する法律」の収賄容疑や政治資金法違反容疑を適用しており、裁判所もこれを認め、逮捕状を発行した。光州地裁順天支部で令状の審査を担当するイ・ドンギ裁判官は、逮捕状発行の理由について「被疑内容が事実とみられ、証拠隠滅の恐れがあり、金額を考えても重大な事案だ」と述べた。

 検察によると、張教育監は06年10月から10年6月まで順天大総長を務めた際、産学協力事業関連会社のP社から、事業をめぐって便宜を図る見返りとして、2回にわたり4000万ウォン(約290万円)を受け取ったという。検察は、P社の社長が08年4月に3000万ウォン、同年10月に1000万ウォン(約70万円)を紙袋に入れ、張教育監に自ら手渡したとの供述を確保したとのことだ。これについて張教育監は「対外活動費」と主張しているが、検察はP社が、政府から数十億ウォン(10億ウォン=約7150万円)の支援金を受け取る産学協力事業の事業者に選ばれる過程で尽力した張教育監に対し、謝礼として金を提供したものとみている。

 このほか、張教育監は順天大総長在任中、同大の官舎が古いという理由で、自分が所有するマンション(155平方メートル)を官舎に指定し、大学側から1億5000万ウォン(約1100万円)を受け取った。張教育監はこのうち1億ウォンを株式投資に、5000万ウォン(約360万円)を借金の返済に充てていたという。これについて張教育監は「住んでいる家を官舎として提供し、伝貰(チョンセ=高額の保証金を預ければ、その運用益で家賃負担が不要となる韓国独特の賃貸制度)の保証金を受け取ったものだ」と釈明しているが、検察は「名義を大学に移転していない」と指摘している。

 張教育監はまた、同僚の教授2人から300万−500万ウォン(約21万−36万円)を受け取り、株式投資に使っていた疑いも持たれている。さらに、大学発展基金の中から「対外活動・業務推進費」という名目で個人の銀行口座に約7800万ウォン(約560万円)を振り込ませ、そのうちの相当額を株式投資など個人的な用途に使っていた、と検察は説明した。

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