県立高教諭:同一校10年以上12% 部活指導、20年以上勤務例も /埼玉
毎日新聞 2013年1月19日(土)12時36分配信
県立高校で、異動せずに10年以上同じ学校に勤務している教諭が全体の12%に当たる約800人に上ることが県教育局の調査で分かった。部活動の指導を理由に、20年以上同一校に勤務している教員もいるという。
大阪市立桜宮高校でバスケ部の男子生徒が自殺した問題で、生徒に体罰を加えていた男性顧問が94年から異動せず18年間同じ学校に勤務していたことを受けて、調査した。
同局県立学校人事課によると、県教育委員会の人事異動方針は「教育の活性化や気風を刷新して教育効果を高め、適材適所に配置する」として、原則的に10年以内の異動を定めている。3年以上で異動対象となり、異動の平均は5年という。
しかし、実際は保護者からの要望や校長の意見、学校の特殊性などを理由に、全体の約12%に当たる教員が10年以上、同じ学校に勤務。このうち部活動の指導を理由に最も長く勤務しているのは、同一高校でサッカー部の顧問を24年間務める教員という。
県立学校人事課は「総合的に判断して異動を決めている。長く勤務しているからといって体罰につながるわけではないが、仮に体罰の情報があれば、調査し、事態を改善する」と説明している。【林奈緒美】
1月19日朝刊