清瀬いじめ事件 学校側が被害生徒に口止め?要請 「相談なく通報しないで」
産経新聞 2012年9月19日(水)16時16分配信
東京都清瀬市の私立の中高一貫校で、同中学校に通っていた高校1年生の男子生徒(15)がいじめを受けていたとして、警視庁東村山署に被害届を出した問題で、学校側が男子生徒と両親に対して学校への相談なしに警察に通報しないように求めていたことが19日、分かった。
両親によると、男子生徒と母親は高校進級に伴う面談で、校長から「学校の指導を飛び越えて警察に訴え、学校との信頼を損ねるような行為はしないこと」などと口頭で伝えられた。電話でも「そういう態度では進級できない」と伝えられていた。後日、弁護士を通じて、文書でも「学校の意見を聞かずに警察に通報しない」などの4項目を守るように要請されたという。
校長は産経新聞の取材に対し、「まずは学校との信頼関係を築くためだった。進級後も協力して男子生徒を教育していきたいと思っており、進級の条件として提示したわけではない」と説明している。
男子生徒は中学3年生だった昨年10月に同級生から首を絞められるなどの暴行を受けたとして、同署に暴行容疑での捜査を求め、被害届を出していた。同校をめぐっては別の男子中学生もいじめで、全身打撲のけがを負ったとして、被害届を提出している。