<文科省>研究不正で助成削減…有識者会議が提言
毎日新聞 2014年1月28日(火)23時40分配信
降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)を巡る論文データ操作など、相次ぐ研究不正を受け、文部科学省の有識者会議は28日、不正のあった機関の研究費削減などを盛り込んだ提言案をまとめた。これを踏まえ、文科省は不正への対応ガイドラインを改定し、4月から運用する。
研究不正防止は、従来、個人の責任に委ねられることが多かった。提言案は、不正をした研究者が所属する組織の管理責任を問うとともに、不正調査の迅速化を求めるために、正当な理由がなく調査が遅れた場合などは、研究費を削減することとした。
また、ガイドラインの対象範囲を、文科省から研究費を受けていない国内の大学や研究機関まで拡大。一定期間、研究データの保存・公開を義務づけることや、各学部などに倫理教育責任者を置いて教員、学生に倫理教育を着実に実施することを求めた。【斎藤有香】