<高体連>体罰指導者は1年間出場停止…根絶ルールを制定
毎日新聞 2014年5月22日(木)20時32分配信
全国高校体育連盟は22日、体罰を行った指導者を1年間、全国高校総体(インターハイ)など高体連主催大会への出場を認めないことを柱にした「体罰根絶全国共通ルール」を制定したと発表した。7月1日より施行される。高体連によれば、これまで体罰に対する具体的な罰則はなかったという。
ルールでは「体罰に軽重はない」との考えで体罰を行った指導者は一律に、教育委員会や学校による処分が確定後、1年間の出場停止を科す。高体連の役職にも充てない。高体連は「罰則をつくるのが目的でなく、ルールの趣旨を徹底して未然に防ぎたい」とした。
運用にあたっては殴る、蹴るなどのほか長時間の正座や柔道で受け身ができない状態で投げるなどの行為を体罰として例示した文部科学省の「運動部活動での指導のガイドライン」を適用する。
2012年に大阪市立桜宮高バスケットボール部主将の男子生徒が顧問教諭から日常的に殴られた末、自殺した事件を受けて、高体連は運動部活動における体罰根絶に向けた「行動宣言」を発表するなどの対策を進めてきた。【田原和宏】