料理に薬物混ぜ女性暴行 医師の被告に懲役13年判決
カナロコ by 神奈川新聞 2014年6月27日 7時3分配信
薬物を混ぜた料理を女性に食べさせ暴行したとして準強姦(ごうかん)と準強姦未遂の罪に問われた医師の上村隆元被告(52)=東京都品川区=の判決で、横浜地裁横須賀支部(野原利幸裁判官)は26日、懲役13年(求刑懲役15年)の実刑を言い渡した。
野原裁判官は「常習性の高い計画的犯行であり、卑劣で狡猾(こうかつ)な手口により被害者らの人格を著しく踏みにじった」と厳しく非難した。
判決などによると、被告は2013年7〜8月、3回にわたり、21〜25歳の女性計7人を逗子市内のマンションに連れ込み、睡眠導入剤を料理に混入して食べさせ、抵抗できない状態にした上で暴行した、としている。薬物は実父の営む内科院などから定期的に入手していた。
同裁判官は「被告人は自由人を気取り、別荘やクルーザーなどを保有していることをひけらかし、若い女性にもてているとの感覚を失いたくない欲求が異常に強い」と指摘。「征服感を抱いたと供述するなど、いびつで傲慢(ごうまん)な女性観を有している。被害者は一様に深刻な精神的打撃を受けた」と指弾した。
被告は被害者に対し、損害賠償として計2340万円を支払った。今後、医師免許が取り消される見通し。判決を受け、同被告は「規範意識が欠落していた。一生をかけて罪を償っていきたい」と謝罪した。