大阪桐蔭、5億円超の裏金問題を保護者らに謝罪

大阪桐蔭、5億円超の裏金問題を保護者らに謝罪
産経新聞 2015.4.3 23:49

 大阪桐蔭中学・高校(大阪府大東市)の5億円超に上る裏金問題で、学校側は3日、卒業生や在校生の保護者らを対象に非公開の説明会を同校で開いた。先月25日に公表された第三者委員会の調査報告書の内容を説明し、謝罪した。

 学校によると、在校生や保護者、新入生のほか、OB宛てに計1万数千通の案内状を発送。説明会には約700人が出席し、寺川国仁校長が「ご迷惑をおかけした」と謝罪した。出席した保護者らによると、刑事告訴や関係者の処分については学校内部に設置した対応委員会で検討し、月内に方針を決めると説明したという。

 質疑応答は3時間を超え、「誠実に謝らんかい」などと罵声が飛ぶ一幕も。一方で「子供達の恩師を犯罪者にするな」と主張し、刑事告訴を行わないよう求める意見も出たという。

 長男が卒業生という同府東大阪市の主婦(57)は終了後、「明らかに不正が認定された人まで名前を伏せて説明され、“情報隠し”なのかと不信感が募った」と憤った。卒業生の男性会社員(28)は「『甲子園の桐蔭』のイメージが『裏金の桐蔭』に一変してしまった」と落胆した様子を見せた。

 一方、別の卒業生の父親(52)は裏金作りを主導したとされる前校長(74)について「あの校長だったから、学校をここまで発展させられたという思いもある」と複雑な表情を浮かべ、「まずは裏金が私的に流用されたのか、必要経費だったのか、しっかりと調査してほしい」と求めた。

 公表された調査報告書は、教材費や予備校模試代として徴収した費用の一部が裏金となり、「総額で5億円超に上った」と認定。裏金は飲食費やゴルフ代などに不正支出されたほか、前校長らの個人口座に計約1700万円が振り込まれたと指摘していた。

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