大津市教職員、不祥事やまず ひき逃げやPTA会費流用

大津市教職員、不祥事やまず ひき逃げやPTA会費流用
京都新聞 2015年6月13日 8時58分配信

 大津市立南郷中の男性教諭が12日、自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで大津署に逮捕された。大津市では先月、小学校教諭の飲酒運転が発覚したばかりで、市教育委員会に再び衝撃が広がった。信頼回復を目指すさなかでの不祥事の連鎖に、市教委は「取り組みが甘かった。まさに非常事態」と危機感を強めている。
 逮捕されたのは大津市中野1丁目、南郷中3年学年主任の男性教諭(52)。逮捕容疑は、11日午後5時15分ごろ、乗用車を運転中、同市の近江大橋西詰交差点で草津市内の大学3年の女性(21)のバイクと接触し、転倒した女性に軽傷を負わせ、逃げた疑い。
 大津署によると、現場から約2キロ走った信号で停車中に後続車の運転手から事故を指摘された。車は運転席側のドアやミラーが破損していたという。
 男性教諭は「何かに当たったがバイクとは思わなかった」と容疑を否認しているという。不祥事対策に取り組んでいる市教委担当者は「接触したら車を止めて当然。先生だから高い倫理観が必要という以前の問題」と漏らす。
 大津市の教職員を巡っては昨年5月、市立中の教頭がPTA会費を私的流用する不祥事が発覚。以降、市教委は研修など不祥事防止対策を重ねてきたが、今年5月にも市立小の女性教諭(39)が酒気帯び運転で物損事故を起こし、車には別の市立小の男性教諭(57)も同乗。しかし2人とも学校への報告を怠っていた。
 このため市教委は今月4日、あらためて幼稚園と小中学校の全教職員約2300人に対し、各学校長などを通じて不祥事防止を指示。今回はその直後の逮捕だった。井上佳子教育長は「不祥事防止の意識が高まっておらず、より厳しい対策を考えざるを得ない。生徒や保護者、市民に申し訳ない」と謝罪した。

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