教員無免許問題で県教育長、議運で謝罪 委員から厳しい意見相次ぐ
山形新聞 2016年2月25日 15時34分配信
県内の県立高校で教員免許のない女性が30年以上にわたって教えていた問題を受け、菅野滋県教育長が24日、県議会運営委員会で現状を説明、委員からは課題と今後の対応を精査するべきとの意見が相次いだ。菅野教育長は、県議会文教公安常任委員会で随時報告する方針を示した。
国の依頼で免許状の情報を収集する必要があった2008年度、女性が学校側の再三の求めに応じず免許の写しを提出しなかったことに関し、委員の1人は、その時点で強く指導して明らかにするべきだったと指摘。またある委員は「このようなケースは戦後の山形県で初めての不祥事と言われても仕方ない。教諭の人間性、(給与の返還請求など)法的なもの、県教育委員会の問題と、課題を分けて考えていかなくてはならない」と語った。
菅野滋県教育長は謝罪した上で、「全教員が免許を持っていて当然―という意識があったのが一番の問題」と説明。「現在、弁護士、文部科学省の指導を受けながら今後の対応を進めている。再発防止策などは県教育委員会に諮り、県議会の意見ももらってまとめたい」と述べた。
県議会としては当面、文教公安常任委員会で今回の問題を審議することを決めた。