広島・中3自殺 進路面談、例年より半年遅れで実施 背景に引き継ぎミスや怠慢

広島・中3自殺 進路面談、例年より半年遅れで実施 背景に引き継ぎミスや怠慢
産経新聞 2016年3月15日(火)14時47分配信

 広島県府中町の中学3年の男子生徒=当時(15)=が昨年12月、誤った万引記録による進路指導を受けた後に自殺した問題で、今年度は同11月に実施された進路に関する面談が、例年は半年前の5月に行われていたことが15日、同校への取材で分かった。遅れた背景には教諭間の引き継ぎミスや怠慢などがあり、短期間の面談で推薦の可否を判断するという無計画な進路指導につながっていた。

 同校の調査報告書などによると、同校では従来、推薦受験できる高校を判断するため、生徒の成績を入力するコンピューターソフトを使用。結果をもとに5月には生徒との面談を行い、推薦の可否の見通しを伝えていた。だが今年度は、ソフトを使用できる担当教員が他校に異動。「それぞれが目の前のことに精いっぱいだった」(町教委)ために引き継ぎを怠り、ソフトを使える教諭がいなかったことを理由に、進路指導は先送りされた。

 また、時間に余裕があったはずの夏休みになっても、進学先の高校に関する資料集めは進まなかった。「担当教諭に資料を作らなければという意識はあったが、どうしてよいのか分からない状況になっていた」(報告書)といい、この作業も2学期に持ち越された。さらに9〜10月は、来校する高校の対応に追われたため、進路指導の作業が具体化していなかったという。

 そのため、学校が推薦の可否に関わる重要な面談を始めたのは、例年の半年遅れの11月16日。男子生徒の担任は12月8日までの5回の面談で受けた一方的な印象から、誤った万引記録を疑うことなく、希望する私立高校への専願受験はできないと伝え、同日午後、生徒は自宅で自殺した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする