松戸の小学校で戦争法廃止チラシ 「偏った内容」市教委指導

松戸の小学校で戦争法廃止チラシ 「偏った内容」市教委指導
産経新聞 2016年5月7日(土)7時55分配信

 松戸市の旭町小学校で、新1年生の児童らに「戦争法廃止を求める署名にご協力下さい」などと記されたチラシ約100セットが配布されていたことが6日、同市教委などへの取材で分かった。市教委は「中立であるべき学校現場で、政治的に偏った内容があった」として、市内の各学校長らに文書などで注意喚起や指導の徹底を行った。

 市教委などによると、チラシは新日本婦人の会松戸支部が作成し、4月13日に配布された。チラシでは就学援助制度の説明などとともに、「憲法9条の上に日米の戦争戦略を置くため、憲法自体を変えてしまえというたくらみが進められている」などと記されていた。

 4月初旬に同会から学校側に「入学式の際、チラシを正門の外で配りたい」という要請があった。同校は安全面などを考慮していったん断ったが、同会から「他の学校では許可されているのに、なぜできないのか」と再度依頼があり、教頭が内容を見て「問題がない」と判断。校長の了解を得て、1年1〜3組の担任教諭が他の書類とともに配布したという。

 保護者から情報提供を受けた市議から市教委に指摘があり、発覚した。市教委の担当者は「政治的な意図はなかったが、管理職のチェックが甘く、配布したことには過失があった」と説明している。

 同会松戸支部の担当者は「『配布する』という学校側の言葉に甘えてチラシを渡したが、本来渡すべきでなかった。今後は問題がないようにしていきたい」としている。

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