中1女子に同級生暴行 生徒アンケートを学校が廃棄 熊本

中1女子に同級生暴行 生徒アンケートを学校が廃棄 熊本
産経新聞 2016.12.24 21:05更新

 熊本県長洲町立の中学校で2012年2月、当時1年の女子生徒が同級生から暴力をふるわれた問題を受けて学校が実施したアンケートについて、町教育委員会は24日、学校が実施直後に廃棄していたと明らかにした。このため、生徒の両親からの求めに対し、開示できなかったという。

 町教委によると、女子生徒は授業中に男子生徒から暴力を受け、難聴や足の打撲などのけがを負った。担任教諭は校長の指示で直後に生徒約30人に、男子生徒の暴力について詳しく調べるアンケートを実施。内容を取りまとめて校長に口頭で報告した後、生徒が提出した回答は1カ月以内に廃棄したという。

 その後、女子生徒の両親に学校側が12年9月、町教委も同席し、結果を口頭で説明した。

 女子生徒側は15年2月、町と男子生徒の両親に損害賠償を求めて熊本地裁に提訴。両親は同年10月にアンケートの情報公開を請求したが、町側は、廃棄されたことを理由に開示に応じなかった。

 町教委の松本昇教育長は記者会見で「公開を前提としたアンケートではなく、保存に関しては学校の判断に委ねられていた」と説明した上で、今後は調査関係の文書保存に関する規定を明確にしていく考えを示した。

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