(朝鮮日報日本語版) 韓国教育部、教科書執筆者に無断で内容を大幅に修正

(朝鮮日報日本語版) 韓国教育部、教科書執筆者に無断で内容を大幅に修正
朝鮮日報日本語版 2019/6/25(火) 10:41配信

 韓国教育部(省に相当)が昨年、小学校6年生1学期の国定社会科教科書修正過程に違法に介入し、執筆者も知らぬ間に教科書の内容を大幅に変更、合法的であるかのように書類まで偽造していたことが24日、明らかになった。検察はこのほど、教科書違法修正を指示した(職権乱用権利行使妨害・私文書偽造教唆など)として、教育部教科書政策課のA課長とB教育研究士=いずれも当時=という担当公務員2人を在宅起訴した。教育部は昨年、関連疑惑が明らかになった時、「編さん機関(晋州教育大学国定図書編さん委員会)と発行出版社の間で行われたことだ」として介入疑惑を否定した。しかし、検察は教育部がすべての違法行為を指揮・教唆したと判断した。

 法務部が24日に国会に提出した起訴状によると、A課長は2017年9月、6年生社会科教科書の内容を変更するためにB研究士に「関連の請願があれば(教科書を)修正しやすい」と指示、B研究士は知り合いのI教師に「1948年の『大韓民国樹立』を『大韓民国政府樹立』に変えてほしいという内容の請願を(国民の請願を受け付ける政府運営インターネット掲示板)『国民申聞鼓』に送ってほしい」と頼んだ。I教師は同月、その請願を送り、これを根拠に教科書の修正作業が始まった。しかし、執筆責任者のパク・ヨンジョ晋州教育大学教授は「政権が変わるたびに教科書を修正するようなことはできない」と拒否した。このため、A課長は同教授を作業から排除するよう実務者らに指示し、代わりにF教授が修正を担当するよう措置を取った。

 起訴状によると、A課長とB研究士は教科書出版社のC担当にも教科書修正のための「協議録」を偽造するよう指示したという。政府が一方的に修正を主導しておきながら、「編さん機関」の方が先に修正を要求したかのように虚偽記載させたものだ。しかも、責任者のパク・ヨンジョ教授が協議の過程に参加したかのように装われ、同教授の印鑑まで押されていた。このように違法修正された社会科教科書は全国の小学校6064校・児童43万3721人に配布されて教材として使われた。A課長とB研究士は検察で、「『文在寅(ムン・ジェイン)政権の見解に合わせて教科書が修正された』と批判されるのではという懸念があり、『出版社が判断して修正する』形を取った」と語ったという。検察は当時の金相坤(キム・サンゴン)教育部長官や次官など上層部の指示・関与があったかどうかについては適切に調査せずに捜査を終結したことが分かった。最大野党・自由韓国党の金度邑(キム・ドウプ)は「上層部の関与の有無を調査しなければならない」と要求した。

(朝鮮日報日本語版) 無断修正:参与連帯出身者らが「非公式委員会」で主導
朝鮮日報日本語版 2019/6/25(火) 10:41配信

 韓国教育部(省に相当)A課長とB研究士は昨年、小学校6年生1学期の国定社会科教科書執筆責任者パク・ヨンジョ晋州教育大学教授が修正を拒否すると、これを担当する「非公式委員会」を構成した。パク・ヨンジョ教授の代わりに修正作業を引き受けることになったF教授すら「負担を感じる」「教育部が複数の専門家を選任して意見を集めてくれれば、それをもとに修正する」と言ったのに伴う措置だ。A課長らはこれに応じて教科書修正の方向性について意見を出す「諮問委員」5人と、修正内容を決定する「内容専門家」6人、これを審議する「審議委員」9人を非公式に委嘱した。

 これらのうち、代表的な人物が内容専門家に選ばれた市民団体「参加連帯」出身のK教授だ。起訴状によると、K教授は文在寅(ムン・ジェイン)政権発足後、朴槿恵(パク・クネ)政権の国定教科書推進過程の不当性を知らせるとして、教育部が設置した「歴史教科書国定化真相調査委員会」で活動した。また、諮問委員に属するJ教師も歴史教科書真相調査委員でありながら、与党に近い「全国歴史教育会」の会員であることが分かっている。これらの「非公式委員会」メンバーらが国定社会科教科書の修正213カ所を実質的に主導したというのが検察の判断だ。

 A課長らは「非公式委員会」の存在が外部に漏れることを渋った。起訴状によると、2017年12月に出版社が修正教科書の裏表紙の「この本を作った先生方」の部分に非公式委員会の一部委員・専門家の氏名を掲載しようとすると、A課長らは「従来の名簿をそのままにする方法で表記せよ」と指示したという。起訴された教育部の公務員たちは事情聴取で、「教科書を『新政権の見解に合わせて修正した』と批判されることを懸念した」と述べていたとのことだ。

(朝鮮日報日本語版) 無断修正:違法介入した教育部政策官が副教育監に異例の昇進
朝鮮日報日本語版 2019/6/26(水) 10:30配信

 韓国教育部(省に相当)が昨年、小学校6年生1学期の社会科教科書を修正する際に組織的に違法介入した当時の報告体系は、同部の教育研究士→教科書政策課長→ナム・ブホ教育課程政策官(局長)→イ・ジュンヒョン学校政策室長→パク・チュンラン次官→金相坤(キム・サンゴン)教育部長官となっていた。

 検察の起訴状には、教育部が教科書修正を最初に試みた時から世論操作、「執筆者外し」、協議録偽造などの全過程に違法介入した状況が書かれている。しかし、検察はこのうち教科書政策課長と教育研究士という担当公務員2人と、出版社関係者1人の実務者だけを在宅起訴しただ。その上の報告体系にいた室長・局長や長官・次官に対しては聴取すらしていないことが分かった。当時の責任者で現在も教育部に残っている人物は1人もいない。

 金相坤前長官は昨年10月に長官職を退いた後、今年3月から京畿道教育庁傘下の京畿道教育研究院理事長を務めている。教育部長官を終えて数カ月で教育監(教育委員会に相当する教育庁のトップ)傘下の機関長を務めることも異例だが、金相坤前長官は理事長募集公告に規定されている面接をせずに書類審査だけで任命されているため、「天下り」疑惑も持たれている。教育部初の女性次官だったパク・チュンラン前次官は昨年11月に名誉退職し、イ・ジュンヒョン学校政策室長は教科書違法修正疑惑の5カ月後の昨年8月に定年退職した。

 現政権の教科書執筆基準修正過程などを主管してきたナム・ブホ前教育課程政策官は今年初め、大田市教育庁副教育監に昇進した。副教育監には主に教育部の一般職官僚が任命されてきたため、教師出身のナム・ブホ氏が副教育監に昇進したのは「破格」という見方もあった。一部からは「政権の口に合うように教科書執筆基準を修正したおかげで昇進できたのでは」という声も上がっている。在宅起訴されたA課長は昨年2月に東南アジアの韓国教育院長に赴任、実務を担当していたB研究士は現在、忠清南道予算教育支援庁奨学士を務めている。

シェアする

フォローする