取手中3いじめ自殺 県教委 担任を停職1カ月 校長ら5人、減給や戒告
茨城新聞クロスアイ 2019/7/26(金) 5:00配信
2015年11月に取手市立中3年の女子生徒=当時(15)=がいじめを受け自殺した問題で、県教委は25日、クラス経営や生徒への指導が不適切だったとして、担任だった女性教諭(45)=現・市立取手二中教諭=を停職1カ月の懲戒処分にした。このほか、校長ら女性教諭の当時の上司ら5人を減給10分の1(12カ月〜3カ月)や戒告の懲戒処分にした。
県教委によると、女性教諭はいじめを認知できる状況にありながら見逃した上、クラス経営や指導などの言動が生徒の関係に変化をもたらし、いじめを誘発、助長。女子生徒に精神的に大きな苦痛を与え、特に自殺直前のガラス破損に関する指導は自殺の大きな引き金になったとしている。
女性教諭は昨年11月から体調不良で休職中。県教委の聞き取りに対し、文書で「生徒が亡くなったことは残念であり、自分に何かできることはなかったのかとずっと考えている。生徒との間にしっかりした信頼関係があれば、生徒が自殺するまでに至らなかったのではないかと思わない日はない」と答えたという。
ほかに処分を受けた5人と処分内容は、当時の校長(58)=現・石岡市立小校長=減給10分の1(12カ月)▽当時の教頭(54)=現・取手市の県立高教頭=同(3カ月)▽当時の学年主任(52)=現・阿見町立小教諭=戒告▽当時の市教委教育参事(58)=現・取手市立小校長=減給10分の1(12カ月)▽当時の市教委指導課長(58)=現・守谷市立中校長=同。
柴原宏一教育長は「今回のような痛ましい事案が絶対に起こらないよう子どもたちの命を守るために全力で取り組む」と述べた。 (成田愛)