小中学校の組体操は是か非か 「やめる勇気もって」 組体操巡り神戸市長が呼びかけ
読売テレビ 2019/9/24(火) 19:03配信
運動会の組体操をめぐり、神戸市の久元市長が「やめる勇気をもってほしい」と学校現場へ異例の呼びかけをし、波紋が広がっている。いったい何が…。
今月9日、神戸市の久元市長がツイッターで怒りを爆発させた。
久元市長(ツイッター)「何度でも言います。小中学校の先生方にはやめる勇気を持って下さい」
批判の的は、小中学校で実施されている組体操。久元市長は7月にも…。
久元市長「やはり、児童・生徒の安全を損なってまで、スペクタクルとしては見栄えがするんでしょうけれども、それをみんなで拍手喝采して喜ぶというのは、私はいかがなものかと考えています」
実は、神戸市内の小中学校ではこの3年間に、組体操で123件の骨折事故が発生。今年度に入ってからも骨折事故は5件起きていて、市長が異例の呼びかけをするに至ったのだ。
学校現場の組体操を巡っては4年前、大阪で10段のピラミッドで事故が発生したこともあり、各地で見直しが進められてきた。3年前、神戸市内の小学校で行われた運動会の映像では、教諭が児童を手厚くサポートしているのがわかる。現在ではガイドラインが設けられ、神戸の小学校ではピラミッドやタワーは3段までに制限されているという。
また、市内の小学校の教頭によると、今年は市長からの要請を受けて、教育委員会から担当者が直接指導に来るなど、例年よりも厳しい安全管理体制がとられていたという。
今年起きた5件の骨折は、倒立から肩車の状態を経てサボテンと呼ばれる状態を作る「倒立サボテン」で、上にいる人が起き上がる際にバランスを崩したものなど、いずれも2人組の組体操で発生したものだった。
今回の市長の要請を受け、神戸市教委学校教育部の浦川稔弘・教科指導課長は。
神戸市教委・浦川稔弘教科指導課長「要請をいただいた時点で、すでに秋の運動会はプログラムを決めていたり、練習に取り組んでいる学校もあった。実施にあたっては、練習の時点から詳細な実施計画書を出してくださいなど各学校に通知をして、やっぱり(実施する学校は)何割かは減りましたね」
小中学校の組体操は是か非か。教育効果と子供の安全の在り方が問われている。