“犯罪歴ナシ”証明と性被害 子どもを守ろう 3
フジテレビ系(FNN) 2020/8/6(木) 12:45配信
FNN「Live News days」では、「子どもを守ろう」と題して、子どもの性被害についてシリーズでお伝えしている。
ツイッターで意見を募集したところ、たくさんのメッセージをいただいた。
「小学1年の時に、教師からお尻を触られたことがある。(本人は)今も教員として働いている」といった声が寄せられている。
こうした声を受けて、子どもを守るための新たな制度を求める動きが出てきている。
「犯罪歴がないことの証明」、いったいどういうものなのか取材した。
7月、法務大臣に手渡された要望書。
性犯罪歴がある人が、子どもにかかわる仕事に就けないよう求めるもの。
NPO(民間非営利団体)法人「フローレンス」・駒崎弘樹代表「性犯罪を犯した教師も3年たてば、あるいは保育士であれば2年たてば、また戻ってこられてしまう」
病児保育などを行うNPO法人の代表、駒崎弘樹さん。
国は、教師や保育士、ベビーシッターなど、子どもにかかわる仕事に就く人に対し、犯罪歴がないことを証明する書類の提出を義務づけるべきだと考えている。
実際に、小学生の娘が担任の教師から、わいせつ被害を受けた母親は、「信頼していた小学校の担任が、しかも学校の教室で堂々と行っていたなんて、本当に信じられません。この元教諭が、他県で再び教壇に立つようなことがあってほしくない」と話した。
「フローレンス」・駒崎代表「あと何人子どもが性被害に遭ったら、関心を持ってくれるのかということを、政治家に声を大にして言いたい」
犯罪歴に関する証明書の提出義務づけについて、政府は、個人情報保護の観点から、慎重な姿勢を変えない。
一方、アメリカのニューヨーク州では、1歩進んだ取り組みが行われている。
ニューヨーク市内の幼稚園だが、こうした施設で働く場合、犯罪履歴の証明書の提出が義務づけられている。
シッターを利用する親は「(犯罪履歴の証明書は)必要だと思う。信頼できるだろうと思っても、何か悪いことが起こったら…。やっぱり、シッターのことを知るべき」、「犯罪歴を知るだけでは、子どもを守るのには十分とは思わないけれど、最低限できることだと思う」などと話した。
ニューヨーク州では、保育園や学校、ベビーシッター会社などで働く際、ボランティアも含め、犯罪歴の証明書の提出が、法律で義務づけられている。
そして、性犯罪などで有罪となった過去がある人や、提出を拒否したり、うその内容を提出した場合は、その職に就くことができない。
犯罪歴がないと証明することは、実は、シッター側にとってもメリットがある。
ベビーシッターをしているダニエル・アートゥソさん「1人であっても、性犯罪者がまぎれ込むというのは、とてもリスクが高い。保護者の信頼を得るだけではなく、自分自身、胸を張って仕事ができるのは、とてもいいことだと思う」
7月、萩生田文科相は、教員免許をめぐる法律の改正に前向きな姿勢を示したが、具体的な時期は決まっておらず、教師以外の保育士、ベビーシッターなどについては、政府は現時点で判断を示していない。
今回取材した駒崎さんは、この「犯罪歴がないことの証明書」でも初犯は防げないが、性犯罪は再犯率が高いといわれているので、今できることで、子どもたちを守っていきたいと話していた。