学長研究業績に不正か 浜松学院大、調査委を設置 学長選巡り

学長研究業績に不正か 浜松学院大、調査委を設置 学長選巡り
あなたの静岡新聞 2021/4/3(土) 10:08配信

 浜松市中区の浜松学院大・同大短期大学部の石田勝義学長(75)が2019年の学長選の際、自身の研究業績書に虚偽の記載をした可能性があるとして同大が調査を進めていることが2日までに、関係者への取材で分かった。掲載の事実がない論文を記載したり、共同執筆した書籍を単著と装ったりした疑いが指摘されている。3月に調査委員会を設置し、不正行為の有無について確認を進めている。

 石田氏は同日までの取材に「コメントできない。事務局に聞いてほしい」と答えた。

 関係者によると、問題があったとされるのは学長選挙の際に大学に提出した研究業績のうち、論文や書籍など6件。

 09年に出版したとする単著「ひとり一人の子どもの幸せを求めて 重度知的障害児教育の実践」は、石田氏が特別支援学校教諭だった1977年、他の教諭らとの共著で出版された「重度障害児教育の実践 可能性を求めて」と内容がほとんど重複していた。2010年に同大の論文集に掲載したとする論文は、実際には掲載が確認されていない。

 調査委は大学関係者と外部有識者の3人で構成し、4月中旬の報告の取りまとめを目指している。委員の一人で、大学を運営する学校法人興誠学園の梅藤久人事務局長は「事実確認をしっかりして、そこに基づいた形で対応したい」と話した。

 同大は3日に入学式を行うが、石田氏は欠席するという。

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