マスク着脱めぐり脅迫 大学准教授を業務妨害罪で起訴
産経新聞 2021/6/14(月) 20:30配信
飲食店でのマスク着脱をめぐって男性の勤務先に脅迫電話を繰り返しかけたとして大阪府警が脅迫容疑で逮捕した四天王寺大(大阪府羽曳野市)准教授、恵木徹待(えきてつなが)容疑者(48)=同府高石市=について、大阪地検堺支部は14日、偽計業務妨害罪で起訴した。
起訴状などによると、恵木被告は今年2月4日〜5月4日、計24回にわたり男性の勤務先の会社に無言電話などを繰り返しかけ、会社の正常な業務を妨害したとしている。同支部は認否を明らかにしていない。
府警などによると、恵木被告は昨年11月、高石市内の飲食店で、居合わせた40代の男性がマスクを外して食事をしている最中に携帯電話で短時間会話したことに立腹。以降、男性の会社に無言電話や「死ね」などと脅すような電話がかかるようになった。
男性らから相談を受けた府警が5月に脅迫容疑で恵木被告を逮捕。恵木被告が携帯電話や同大学の研究室の電話から少なくとも24回電話をかけていたことが裏付けられ、同支部は男性の会社の業務を妨害したと判断した。
四天王寺大は「今後処分を検討する」とコメント。男性は「(恵木被告から)謝罪文を受け取ったが、本人に反省の色が見えず、到底許すことはできない」と話している。
48歳の大学准教授の男が、40代の男性らに繰り返し脅迫電話をかけた疑いで逮捕された。
男は、男性とマスクの着用をめぐって、飲食店でトラブルになっていた。
大阪府にある四天王寺大学。
准教授の恵木徹待容疑者(48)が逮捕された。
脅迫の疑いが持たれていた。
FNNが独自に入手した音声。
恵木容疑者の24日朝の脅迫電話が記録されたもの。
音声「ババアこら、電話出らんかい、ババア死ねコラ」
きっかけは、マスクをめぐるトラブルだった。
警察などによると、恵木容疑者は2020年11月、大阪・高石市の飲食店で、客の男性らに腹を立てた。
原因は、男性がマスクを外した状態で電話に出たためだった。
恵木容疑者は、店を出た男性のあとをつけ、会社を特定したという。
そして、4月から5月にかけて、男性の会社に「死ね」などと電話をかけ、社長の女性や社員の男性を脅迫したという。
その脅迫電話は録音されていた。
音声「ババアコラ、電話出らんかい、ババア死ねコラ。コラババア、なめとったらあかんぞコラ」
マスク着用をめぐって相次ぐトラブル。
2020年、航空機内で着用を拒否するなどして、2021年1月に逮捕・起訴された男がいた。
奥野淳也被告。
奥野被告は、その後、千葉・館山市の飲食店でも着用を拒否し、トラブルとなり逮捕。
身柄を検察に送られる時も、マスクの着用を拒否していた。
2021年1月には、大学入学共通テストで、鼻出しマスクで失格となった受験生がいた。
この受験生は、監督者に6回注意されても従わず、その後、会場のトイレに立てこもり、逮捕された。
24日、マスクを外して電話をしていた男性の会社に「死ね」など、脅迫電話をかけ、逮捕された恵木容疑者。
警察の調べに対し、「間違いありません」と容疑を認めている。