中学でいじめ受けていたのに教諭が謝罪促す…「不適切な対応」と生徒が市を提訴
読売新聞オンライン 2021/6/23(水) 23:55配信
栃木県下野市内の中学校に在学中、部活動の部員らからいじめを受けたにもかかわらず、教諭が適切な対応を取らなかったとして、県内の私立高校1年の生徒(15)が、同市を相手取り、1280万円の損害賠償を求める訴訟を宇都宮地裁栃木支部に起こした。提訴は4月21日付。7月8日に第1回口頭弁論が行われることを代理人弁護士が明らかにした。
訴状などによると、生徒は在学時に同じ部活動の部員らから仲間外れなどのいじめを受けていた。教諭は、生徒が希望していないにもかかわらず話し合いの場に参加するよう求め、部員らが非難しても制止せず、生徒に謝罪を促すなど、安全配慮義務を怠ったとしている。
弁護士によると、同市いじめ問題専門委員会は昨年、加害生徒の行為の一部をいじめと認定。しかし、教員の不適切な対応については十分な検討がされていないと主張する。一方、同市教育委員会は「訴訟が起きているのは事実だが、係争中のため詳細はお答えできない」とした。