「仕事ができないと思われたくなかった」校長と同じ苗字の印鑑購入して公文書偽造、修学旅行の手配もしないまま虚偽報告くりかえす…中学校の20代事務職員に懲戒処分
テレビ高知 2023/8/17(木) 19:04配信
高知県教育委員会は、校長と同じ苗字の印鑑を購入し、公文書を偽造するなどした中学校の事務職員について、16日付けで停職1年の懲戒処分としました。修学旅行の手配も怠っていて、出発が遅れる影響も出たということです。
県教委によりますと、黒潮町の大方中学校の事務職員の女性(27)は昨年度、旅行命令簿や部活動の活動実績報告書などの公文書21件について、校長と同じ苗字の印鑑を購入し、校長が押印したように装うなどの偽造をしたということです。
また、修学旅行の際、旅行会社から見積もりを取っていないにもかかわらず前年度分の見積書の日付を打ち換えるなどして虚偽の報告を繰り返したということです。修学旅行の出発は日程が5日遅れたということです。
さらに、教材の発注を怠ったり、学級で集金されたお金を口座に振り込まずに自身で保管したりしていたことなども分かっていて、県教育委員会は「極めて悪質な行為」として女性職員を16日付けで停職1年の処分としました。
女性職員は「仕事ができないと思われたくなかった」と話しているということです。
県教委はこのほか、詐欺の罪で起訴されていると、酒気帯び運転で摘発された四万十高校の会計年度任用職員の男性(69)についても、懲戒免職処分としました。
詐欺の罪で起訴されている男性教諭は、2019年8月から2021年10月ごろにかけて、妻と共謀して「メガバンクに娘が勤めている」「カード契約のノルマがある」「ノルマ達成に協力してほしい」などと嘘を言い、知人らからローンカードをだまし取ったほか、息子が心臓手術を受ける事実はないのに「国から補助金が支払われる」と嘘をついて、同級生から約500万円をだまし取ったとして、裁判が行われています。
酒気帯び運転で摘発された会計年度任用職員は、2023年7月、自宅で焼酎1杯をストレートで飲んだ後、車で職場まで行き来し、警察に摘発されていました。
相次いだ不祥事に県教育委員会は「これまでも、続発する不祥事を防止するため、研修を実施し、管理職による全教職員への面談を行うなど、法令順守の徹底のため様々な手立てを講じてきたが、不祥事が続いて発生しており、極めて遺憾と考えている。子どもたちのために全ての教職員が、一丸となって職務に取り組むことで、信頼回復に努める」とコメントしています。