日大、巨額資金流出か 背任容疑で理事長宅も家宅捜索 東京地検
産経新聞 2021/9/8(水) 19:55配信
日本大学の付属病院の建設工事をめぐり、巨額の資金が流出し、日大の関係者が日大側に損害を与えた疑いがあることが8日、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部は同日、背任容疑の関係先として、東京都千代田区の日大本部や、杉並区にあるの自宅などを家宅捜索。特捜部は押収資料を分析し、事業をめぐる資金の流れの解明を目指すとみられる。
ほかに捜索を受けたのは、日大の関連会社「日本大学事業部」(世田谷区)など。関係者によると、付属病院の建設工事に関する業者との契約をめぐり、不透明な資金の流れが見つかったという。
日大の事業計画によると、令和3年度予算は2657億円で、全国最大規模とみられる。国内で医学部や歯学部付属の病院を4つ、動物病院を1つ運営し、学生数は7万人超で全国最多。
日大事業部は平成22年に日大の100%出資で設立された株式会社。同社は、物品の共同調達や関連施設の管理・運営など幅広い事業を手がけている。
田中氏は昭和44年に日大経済学部を卒業後、日大に勤務。平成20年から理事長を務めている。日本オリンピック委員会(JOC)副会長などを歴任。30年の同大アメリカンフットボール部の悪質タックル問題では、第三者委員会の報告書で「理事長は絶大な権限と影響力を有していたが、適切な危機対応を行わなかった」などと指摘された。
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タックル問題で再燃 日大理事長の交遊関係に“マル暴”の影
日刊ゲンダイ 2018/05/30 06:00