GoTo詐欺、大阪偕星高元監督を逮捕 野球部の強化合宿悪用疑い

GoTo詐欺、大阪偕星高元監督を逮捕 野球部の強化合宿悪用疑い
産経新聞 2022/1/12(水) 18:04配信

野球部の強化合宿を悪用し、観光支援事業「Go To トラベル」の給付金を不正受給したとして、大阪府警刑事特別捜査隊と富田林署は12日、詐欺容疑で大阪偕星学園高校(大阪市生野区)野球部の元監督、山本セキ容疑者(53)=岡山市南区内尾=ら男3人を逮捕したと発表した。山本容疑者は同校の監督として平成27年夏の全国高校野球選手権に初出場。昨年4月からは岡山県の倉敷高校野球部で監督を務めている。

ほかに逮捕されたのは、岡山県津山市の旅館「文乃家」経営、吉間俊典容疑者(54)と、偕星学園高の元講師兼野球部コーチ、水落雄基被告(31)=強制わいせつ罪などで起訴。山本、吉間両容疑者は中学、高校の同級生という。

逮捕容疑は共謀し令和2年8月、野球部員ら延べ113人が1人1泊7千円で文乃家に宿泊したのに、2万円だったと装った虚偽の給付申請を翌9月、国に提出。同12月に山本容疑者名義の口座に給付金計79万1千円を振り込ませたとしている。府警は認否を明らかにしていない。

2年7月にスタートしたGoToトラベルは当初、旅行者側が宿泊代の割引分を国に請求する仕組みで、人数や代金を記した事業者側発行の宿泊証明書などを添付する必要があった。

府警によると、山本容疑者らは岡山県内などで行われた強化合宿で文乃家を利用。宿泊代は保護者からそれぞれ約4千円を集めたり、部費などを充てたりしていた。学校側に合宿を実施したと伝えておらず、山本容疑者が自ら精算したという。

水落容疑者は昨年8月、部員にわいせつした疑いでも逮捕されていた。学校側に逮捕前、「監督(山本容疑者)のパワハラやGoTo詐欺の片棒を担がされたストレスで、性犯罪をしてしまった」と伝えており、府警が関連を調べていた。

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 代車の借受代金名目で保険金をだまし取ったとして、岡山県警組織犯罪対策2課と水島署などは11日、岡山市南区内尾、元私立高校教諭で無職山本セキ(42)、父親の津山市北園町、自称自営業崔再鉉(70)の2容疑者を逮捕、自宅などを家宅捜索した。
 県警によると、両容疑者は「正規の代車契約をした」などと容疑を否認している。山本容疑者は同校野球部の元監督。
 2人の逮捕容疑は2月、倉敷市の同校駐車場内で、保護者女性(49)の軽乗用車と野球部の中型バスが物損事故を起こした際、山本容疑者が所有する別の中型バスを、崔容疑者を経営者とする架空の法人から代車として借りたように装い、女性が加入する倉敷市の保険会社から3月、借受代金として47万2500円を詐取した疑い。
 同校によると、山本容疑者は6月に同校を解雇されている。

 大阪の私立高校の元教師で野球部のコーチだった男が、部員の男子生徒に性的暴行をしたとして13日、大阪府警に逮捕された。
 逮捕された大阪市内の私立高校の元教師、水落雄基容疑者(31)は、昨年11月、コーチを務めていた野球部の男子部員に性的暴行を加え、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を負わせた疑い(強制性交致傷の疑い)。
 府警によると、水落容疑者は「マッサージをしてやる」と男子部員を自分の部屋に呼び出し、犯行に及んだ。チーム編成を決められる立場を悪用していたとみられ、調べに対し、「教え子であればバレないと思った」などと容疑を認めている。
 別の男子部員にわいせつな行為をしたとしてすでに起訴されていて、府警は水落容疑者が10年ほど前から犯行を重ね、50人以上が被害にあったとみて調べている。

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