水戸「ひょうたん島」で乳児死亡 元保育施設長を検審申し立てへ

水戸「ひょうたん島」で乳児死亡 元保育施設長を検審申し立てへ
毎日新聞 2022/11/3(木) 11:45配信

 水戸市大工町の認可外保育施設「ひょうたん島」で乳児2人が相次いで死亡した事故を巡り、2016年に死亡した女児の遺族が、業務上過失致死容疑で不起訴となった元施設長の男性(79)の処分を不服として、水戸検察審査会に審査を申し立てる方針を固めた。遺族の代理人弁護士が2日取材に応じ、「年内には申立書を提出したい」と明らかにした。

 審査を申し立てるのは、16年7月に生後7カ月で死亡した理華ちゃんの母、孫秋萍(ソンチュウピン)さん(48)。孫さんが損害賠償を求めた民事訴訟で、水戸地裁は21年12月に元施設長の過失を認め、約5300万円の支払いを命令。今年8月の東京高裁判決(確定)も1審判決を支持し、元施設長の控訴を棄却していた。

 代理人弁護士によると、元施設長は現状で賠償金の支払いに応じておらず、孫さんは「謝罪もなく、このままでは納得がいかない」として、審査会への申し立てを決めたという。

 業務上過失致死容疑で書類送検された元施設長が17年7月に不起訴となって以降、孫さんは2度にわたって水戸地検に再捜査を申し入れたが、見送られていた。理華ちゃんの後に死亡した乳児については、今年7月、元施設長が業務上過失致死罪で罰金50万円の略式命令を受けている。【長屋美乃里】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする