小4男児がいじめ受け不登校に 学校の報告書には被害者の訴え記載なし 宮城・栗原
河北新報 2022/12/8(木) 7:00配信
宮城県栗原市の小4男児が同級生からいじめを受けて不登校になり、学校が加害児童側から聞き取った内容を中心に概要をまとめ、市教委に報告していたことが7日、学校や市教委への取材で分かった。被害者側が学校に話したいじめの被害や訴えは、市教委への報告にほぼ反映されていなかった。
保護者によると、被害男児は昨年9月〜今年11月、学校で複数の同級生から「死ね」と言われたり、腹を殴られたりした。男児は病院で適応障害とチック症と診断され、11月8日から不登校になっている。
学校は昨年9月と今年5月の2件をいじめと認知した。被害男児の保護者の訴えと学校が市教委に報告した内容は表の通り。
保護者によると、昨年9月のいじめは、被害男児がドッジボールで味方から体を押さえられ、顔にボールをぶつけられるなどした。学校は保護者の指摘で調査し、いじめと認知したものの、市教委には「被害児童がルールを守らないので極度に謝ることを求め、それに対して被害児童が強いストレスを抱いた」などと報告した。
被害男児は当時、学校の聞き取り調査に「悪口を言われたり耳元で大声を出されたり、ボールを当てられた」と答えたが、市教委への報告に盛り込まれなかった。校長は「『強いストレスを抱いた』という表現にまとめた」と釈明する。
今年5月のいじめを巡っても被害男児側は「顔と腕を殴られた」と訴えるが、市教委には「加害児童が、暴れた被害児童を止めに入ろうとして手を出した」などと届けられた。
被害男児の保護者は「息子が先生に話した内容が、市教委への報告から抜けているのはおかしい」と指摘する。
校長は「加害児童側を擁護するつもりはないが、そういう表現になってしまった。被害児童に寄り添う姿勢をもう少し考えなくてはいけなかった」と話す。
一連のいじめを巡っては加害児童1人と被害男児の保護者が、それぞれの代理人弁護士を通じて事実確認の協議をしている。加害児童の保護者代理人は取材に「『死ね』との暴言やパンチなどの暴力行為は一度もないものと認識している」と回答した。