組み体操後に中学生死亡 両親の賠償請求を棄却 広島地裁福山支部

組み体操後に中学生死亡 両親の賠償請求を棄却 広島地裁福山支部
毎日新聞 2023/4/26(水) 19:00配信

 2016年に広島大付属三原中学校(広島県三原市)3年の男子生徒(当時14歳)が小脳出血で死亡したのは運動会の組み体操で頭を強打したのが原因として、両親らが学校を運営する広島大を相手取り、約9600万円の損害賠償を求めた訴訟で、広島地裁福山支部は26日、請求を棄却する判決を言い渡した。

 判決によると、男子生徒は16年6月、運動会の2日後に小脳出血で死亡した。両親らは、3段に重なってタワーを作る組み体操で、2段目にいた男子生徒の後頭部に、バランスを崩して上の段から落ちた別の生徒の膝が強く当たったことが原因と主張していた。

 森実将人裁判長は、上にいた生徒の膝が男子生徒の後頭部付近に接触した可能性は否定できないとしながら、「映像などから、男子生徒の頭部に強い力が加わったとは考えがたい」と判断。学校側の調査なども適切だったと指摘した。

 判決後、両親らは「主張が受け入れられず残念。控訴するか、弁護士と相談して決めたい」とコメントした。【関東晋慈】

去年6月、三原市内の中学3年生の男子生徒が脳内出血で死亡したのは、運動会の組体操が原因だったとして、遺族が学校を運営する広島大学に損害賠償の支払いを求め、広島地裁に訴えを起こしました。
訴えによりますと、当時、広島大学付属三原中学校の3年生だった男子生徒は、去年6月、学校の運動会で組体操に参加した2日後に「頭が痛い」などと訴えて病院に運ばれ、脳内出血で死亡しました。
男子生徒は、組体操で3段に重なる移動ピラミッドの2段目にいましたが、演技後にピラミッドが崩れたということです。
遺族は、生徒の後頭部に衝撃が加わっていたと主張し、事故の発生を事前に予想できたのに安全対策を講じていなかったとして、学校を運営する広島大学におよそ9600万円の支払いを求めています。
広島大学は「調査の結果、事故があったという事実はなかった」としています。

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