いじめ組織的対応に重点 大津市教委対策委が最終会合

いじめ組織的対応に重点 大津市教委対策委が最終会合
京都新聞 2013年3月12日(火)23時49分配信

 2011年に男子中学生が自殺した問題を受けて、大津市教育委員会が昨年8月に設置したいじめ対策検討委員会は12日、最終会合を市役所で開いた。教員の資質向上や組織的な対応に重点を置いた具体策を盛り込んだ報告書をまとめた。
 同検討委は、男子生徒が受けたいじめへの対応が不十分だった反省から、市教委幹部を委員として議論し、現場の教師や児童生徒、PTA役員などから意見を聞いた。
 報告書は約90ページ。自殺した男子生徒への対応や最近の市内のいじめ事例から明らかになった課題を踏まえ、いじめの早期発見、対応の改善策をまとめた。
 具体策はいじめ担当専任教員の配置など、2013年度予算ですでに計上した内容が中心で、子どもの変化に早く気付くために、研修による資質向上や教員間の情報共有の徹底を挙げている。現場から活用しにくいとの声が上がった生徒指導の手引きは改訂し、いじめ発見のチェックリストなどを見直した。
 会合で富田眞教育長は「大津の子どもたちが安心して学校生活を送れるよう、実効性のある具体的な改善策にしたい」と述べた。報告書は市立の小中学校の全教員に3月中に配布する。

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