「やらせ受験」発覚の大産大2月には補助金返還対策練る〈週刊朝日〉
dot. 2013年3月27日(水)7時13分配信
定員超過に伴う補助金削減を免れるため、入学意思のない付属高の成績優秀者たちに入試を受けさせていた「やらせ受験」が発覚した大阪産業大学(大阪府大東市)。この問題を受けて第三者委員会が設置されたが、メンバーの氏名は「非公表」。徹頭徹尾“隠し事”が好きな学校である。ノンフィクションライターの西岡研介氏と週刊朝日取材班は、警察OBでこの問題の“A級戦犯”である学校幹部を直撃した――。
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問題発覚以降も大学側は取材に一切応じることなく、真相究明とはほど遠い状況だ。大産大の常務理事でもある重里政司事務局長は、週刊朝日がこの不正入試問題の取材を始めた2月の段階から、すでに“対策”に乗り出していた。
2月18日、重里氏は急遽、法人・大学・産高・大阪桐蔭の管理職を集めた「部課長会議」を開催し、その席上でこんな発言をしている。
「今回、もし不正入試、これがあってですね、かなり上層部のものが関係してるということで認定されれば、組織ぐるみの不正ということになりますから、当然、補助金カットということになります。(中略)補助金カットはその年の秋口に決まるものですから、文部科学省から、出した補助金を秋に返還請求されるということに備えるということで、新しい予算項目について、経費節減をかけていく必要があります。(中略)ご理解のうえ、ご協力をお願いしたいのであります」
つまりこの段階ですでに、補助金カットの可能性を認識していたわけだ。それもそうだろう。「やらせ受験」を実質的に実行したとされる越智雅之・前産高教頭が、その一部始終を記した告発文を土橋芳邦理事長(元「クボタ」社長)宛てに送ったのが2011年9月。重里氏は当時、土橋理事長、本山美彦学長とともにそれを握り潰した“A級戦犯”の一人、なのだから。重里氏を直撃したところ、こう答えた。
「広報を仕切っているのは私やなくて、峠(孝尊・理事)さん。第三者調査委員会の結果が出れば、それをふまえて学長が会見を開くと思います」
だが、大産大のメディア対応については、峠理事が複数の記者の前で「重里事務局長の指示」と明言している。
※週刊朝日 2013年4月5日号
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「やらせ受験」の大産大 仕切っていたのは天下りの警察OB!?〈週刊朝日〉
dot. 2013年3月27日(水)11時35分配信
週刊朝日(3月29日号)のスクープで「やらせ受験」が発覚した大阪産業大学(大阪府大東市)。取材に一切応じない姿勢を見せているが、その対応の舵取りをしているのは、大学に天下った警察OBだった――。ノンフィクションライターの西岡研介氏と週刊朝日取材班が追及する。
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大産大の常務理事であり、法人本部事務局長の重里政司氏は1968年に大阪府警入りし、広報課調査官、国際捜査課長などを経て2004年、警視正に昇任。生活安全部参事官、警察学校長などを歴任し、10年3月25日付で退職した。そして、その1週間後には大産大法人本部の「内部監査室長」に天下りしている。大産大現役職員が語る。
「重里氏はもともと産高(大産大附属高校)のOB。古谷(七五三次)前理事長の教え子で、『内部監査室』設置の際に古谷前理事長が迎え入れたのです」
この重里氏、現職時代から大学と“親密な関係”にあったという。今度は大産大の元幹部職員が証言する。
「重里さんが国際捜査課長のときのことですわ。『国際問題に強い』いうことで、母校の産高や大阪桐蔭から講演に呼ばれたんです。その際、ベンツで学校に乗りつけてきはったんで『おまわりさんって、えらい羽振りがええんやな』と思いました。ゴルフも何回か一緒に行きましたよ。02年5月の連休のときは、大産大から古谷前理事長や総務部長ら4人、府警から重里さんと部下の若いおまわりさんら4人の2組で、コースを回りました」
こうした“蜜月ぶり”が根底にあるのだろう、重里氏が大産大に天下った後、後輩の警察OBが次々と招き入れられたのだという。「重里氏の後釜の『内部監査室長』には、奈良県警OBの山口晶三氏が就きました。また問題となっている『入試センター』や法人の管理課にも、後輩の府警OBが複数人、天下りしています」(先の現役職員)。
重里氏は本誌の直撃取材にこう答えた。「(現職時代に前理事長らと)ゴルフに行ったのは事実やけど、あくまでもプライベートのもので接待などではない。(自分たちの分の)プレー費は自腹で出してますよ。ベンツの話は、中古のマイカーです。(今回の問題については)第三者調査委員会の結果が出れば、それをふまえて学長が会見を開くと思います」
※週刊朝日 2013年4月5日号