<大産大>やらせ受験、初会見で謝罪 大学関与は明言避ける

<大産大>やらせ受験、初会見で謝罪 大学関与は明言避ける
毎日新聞 2013年4月12日(金)12時0分配信

 大阪産業大学(大阪府大東市)が入学意思のない生徒に受験させるよう付属高校に依頼した「やらせ受験」問題で、大産大は12日、記者会見を開いた。本山美彦学長が「世間をお騒がせして申し訳ない」と謝罪したが、大学の関与については「ないと信じたいが断定できない」「完全に否定できない」などと明言を避けた。また、2009年度入試で入学者数が目標を上回り、補助金をカットされかねないとの共通認識があったことを初めて認めた。

 やらせ受験問題で大産大が記者会見するのは初めてで、本山学長、峠孝尊(とうげ・たかと)総合企画室長ら4人が出席。本山学長は記者会見が問題発覚から約1カ月後と遅れたことについて、「対応のまずさにより、学生を苦しめてしまった。教育に携わる者として大きな責任を感じている」と述べた。

 大学側は今年2月に付属高が調査した際、教諭2人が、▽元教頭が受験1回につき5000円を渡すと言っていた▽茶封筒を元教頭から受け取り、生徒に渡した−−ことを認めたと説明。また、09年度の入試で目標を上回る手続き者数が出て「人数がオーバーして困ったというのが学園関係者の認識だった」と明かした。大学の関与については当初否定したが、二転三転したあげく、第三者委員会の調査に委ねる考えを示した。

 付属高の元教頭は11年9月、「やらせ受験」を告白する手紙を理事長に送ったが、元教頭が面談要請を拒否したため、十分な調査ができなかったという。

 09、10年度の入試で、大産大が付属高に支出した入試問題点検手当の一部が使途不明になっており、大産大は手当を管理していた元教頭について横領容疑での告発を検討する。

 大産大は今年3月に弁護士や教育委員会関係者ら5人で構成する第三者委を設置したが、メンバーは公表していない。5月末をめどに調査結果をまとめ、公表する方針。【近藤諭、原田啓之】

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