部活動で生徒に障害残る、県が8千万円支払いで和解へ/神奈川

部活動で生徒に障害残る、県が8千万円支払いで和解へ/神奈川
カナロコ by 神奈川新聞 2013年9月5日(木)22時45分配信

 横浜市青葉区の県立元石川高校で1996年7月、剣道部の部活動中に1年の男子生徒(当時16歳)が過呼吸を起こし、高次脳機能障害が残った事故で、県は5日、和解金8千万円を元生徒側に支払うことで合意したと発表した。元生徒側は、損害賠償訴訟を起こしていた。

 県によると、同年7月12日午後3時40分ごろ、男子生徒がけいこ中に過呼吸を起こした際、顧問の男性教諭(当時39歳)が応急手当てを施したが、生徒は手足のしびれや視覚の不調を訴えて2時間半後に病院に搬送された。

 生徒は入院して5日後に容体が急変し、遅発性低酸素脳症による高次脳機能障害が残った。素早い行動ができない、計算や筆記ができないなどの症状で社会生活に支障があるという。

 元生徒側は2009年3月、学校側が注意義務を怠ったなどとして損害賠償を求める訴訟を横浜地裁に起こした。今年6月に地裁が和解を勧告していた。

 県は補正予算案を含めた議案を、10日開会の県議会第3回定例会に提案する。議会の議決を経て、和解が成立する見通し。

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