監事が兼職禁止違反 障害者グループホーム不適切運営問題/横浜
カナロコ by 神奈川新聞 2013年9月25日(水)7時0分配信
障害者グループホームなどの不適切な運営で横浜市から改善指導を受けている(同市中区、箕輪一美理事長)をめぐり、法人の男性監事が特定非営利活動促進法(NPO法)で禁止されている法人職員との兼職をしていることが、24日までに分かった。男性は「(兼職禁止規定を)知らなかった」と釈明。毎年作成する監事監査報告書についても「素人なので、(財務内容が)適正かどうかよく分からない」と話し、監事の職責を果たしてこなかったことを認めている。
NPO法は、監事の役割を「業務や財務の状況を監査すること」などと規定。職務の独立性や公正性を担保するため、法人職員との兼職を禁止している。
男性監事は横浜市立中学校の元校長で、同法人が横浜市などに提出した各年度の事業報告書によると、遅くとも2007年5月から監事を務め、その後も再任されている。一方で、男性は同じ時期から、同法人が運営する通信制高校の技能連携校で講師として勤務している。
監事就任について、男性は「いつの間にか監事になっていた」と説明。法人職員との兼職禁止については「(そうした規定は)知らなかった」と釈明している。
また、監事業務に関しては「年1回、法人の幹部に『これを見てくれるだけでいい』と言われた簡単な財務書類を見ているだけ。名前だけで何もやっていない」と述べ、年間5億円に上る法人会計について適正な監査を行っていなかったことを認めた。
法人が運営する複数の事業で不適切な運営実態があったとして、横浜市は相次いで改善指導しているが、この男性は「自分にはよく分からない」と説明。一方、法人に対しては24日までに辞任の意向を伝えた。
監事の兼職禁止違反について、同法人は神奈川新聞社の文書による質問に対し、24日までに回答しなかった。
同法人をめぐっては、グループホーム入居者から不適切な額の家賃を徴収していたほか、障害児向けのデイサービス事業の責任者が1年以上不在となっているなど、不適切な運営実態が相次いで発覚している。
また、介護保険事業に進出するために開いたとされる臨時総会が実際には開かれていなかった疑いがあり、横浜市介護事業指導課は24日、法人側から聞き取りをするなど監査を開始。NPO法人を所管する市市民活動支援課は同日、任意の行政指導として、真偽について報告を求める文書を郵送した。
このNPO、相当ヤバそうです。神奈川新聞が幾度も記事にしています。入居者の預金を勝手に引き出すような団体です。