トイレに隠されたカメラ、同意なしで公開されるセックス動画…韓国で深刻な社会問題となっている「盗撮」の実態

トイレに隠されたミニチュアカメラ、同意なしで公開されるプライベートな動画……長年、韓国の女性たちは「モルカ」と呼ばれる非常に深刻な盗撮行為の被害に遭っている。 韓国と言えば、Kドラマ、K-POPのスター、そしてハイテク製品で知られている。しかし、スマートフォンを持つ人口が90%を占める「朝鮮半島の平穏な国」には、デジタル盗撮が深刻な問題に発展しているという暗い側面もある。最新の統計は驚くべきもので、2022年には5876件の事件が報告された。 問題は一般的に公共トイレ、ロッカールーム、またはモーテルのプライバシーの中で起こっている。直径がミリ単位のスパイカメラが、テレビのデコーダー、電源コンセント、またはドライヤーのホルダーなどに隠されている。ほとんど発見不可能なシステムで、盗撮行為が発覚するまで気づかれることはない。2019年3月、警察は、韓国の数都市にある30軒のモーテルの42室にこれらの装置を設置したとして、ふたりの男性を逮捕した。彼らは、約1600人が映った800本以上の動画を盗撮し、専用のサイトを通じて100人以上のユーザーに販売され、5500ユーロ(約90万円)を得ていた。この事件はすぐに国内でスキャンダルを引き起こした。しかも、これは一例に過ぎない。この大規模な盗撮行為は、社会的な大問題となり、ついには「モルカ」という名前が付けられた。 1年前、『Voyeur !』の著者でジャーナリストのクレマンティーヌ・ティエボは、社会現象としての「モルカ」について「マダム・フィガロ」にこう語った。「モルカは覗き見行為の最たるものであり、すべての要素が結集しています。性差別、性的暴力、画像の拡散といったものが指数的に広がるのです。韓国は極めて父権的な社会であり、同時に超ネット社会でもあります。そこで、女性たちは自分の知らないうちにプライバシーが撮影され、ネット上で晒されてしまうのです。」

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