世界各国の映画祭で19の賞を受賞した映画『Amerikatsi(原題)』が、『アメリカッチ コウノトリと幸せな食卓』の邦題で6月13日よりTOHOシネマズ シャンテほかで全国公開されることが決定した。 本作は、ソ連統治下のアルメニアで無実の罪で捕えられてしまったチャーリーを主人公に、どんな過酷な状況でも常に生きる希望を失わない姿を描いた人間ドラマ。ウッドストック映画祭では長編映画賞、審査員賞、ハワード・ウェクスラー賞を受賞したほか、ハンブルグ映画祭観客賞受賞など世界各国の映画祭で19の賞を受賞。第96回アカデミー賞では国際長編映画賞ショートリストに選出された。 監督・脚本・主演を務めたのは、アルメニア系アメリカ人のマイケル・グールジャン。グールジャンの祖父はジェノサイドの生き残りである。 幼少期にオスマン帝国(現在のトルコ)でのアルメニア人に対する迫害から逃れるためにアメリカに渡ったチャーリー(マイケル・グールジャン)は、1948年、自身のルーツを知るために祖国に戻ってくる。ソ連統治下にあっても理想の故郷に思えたからだ。ところがチャーリーはスパイ容疑で逮捕、収監されてしまう。悲嘆に暮れる中、牢獄の小窓から近くのアパートの部屋が見えることを知り、そこに暮らす夫婦を観察することで、想像力を研ぎ澄まして彼らと一緒に食事をし、歌を歌い、会話を楽しんだチャーリー。ところが夫婦仲がこじれて部屋には夫だけが残され、時を同じくしてチャーリーのシベリア行きが決まってしまう。移送の期限が迫る中、チャーリーによる夫婦仲直り作戦が始まる。 あわせて公開されたメインビジュアルは、無罪の罪で捕らわれた牢獄の小窓から見える、そこに暮らす夫婦の生活に一喜一憂し、追い詰められているはずの生活の中でも小さな幸せを感じているチャーリーの姿が写し出されている。