女児監禁の元臨時講師、1年つけ回し 殺害も計画
2009年10月23日 読売新聞
長崎市で3月、当時小学6年の女子児童(12)が連れ去られ2日間監禁された事件で、逮捕監禁致傷罪などに問われた同市西山本町、元小中学校臨時講師中川太被告(35)の初公判が22日、長崎地裁(松尾嘉倫(よしみち)裁判長)であった。
中川被告は起訴事実を認め、検察側が懲役15年を求刑し結審した。判決言い渡しは23日。
起訴状によると、中川被告は3月12日、長崎市内で女児の首を絞め、スタンガンを首などに押し当てて失神させ、自宅で2日間監禁したとされる。
検察側は冒頭陳述で、「1年前から被害女児をつけ回し、家族構成や住所などの情報を集め、昨年末には具体的な計画を立てて下見を繰り返した」と計画性を指摘。論告では「自己の欲望を満たすためだけに女児を襲い、犯行の発覚を防ぐため殺害まで計画するなど、際だって悪質な犯行」と主張した。
被告人質問で検察側が、女児を連れ去る際にスタンガンを使ったことをただすと、中川被告は「(連れ去る時に)1回で失神させようと思って使ったが、実際には20回以上使ってしまった」と答えた。
弁護側は最終弁論で「被告は逮捕後、被害者やその家族の気持ちを考えるようになり、真摯(しんし)に反省している」などと述べた。