浜松・大学推薦入試調査書改ざん:元校長に有罪判決−−地裁浜松支部判決 /静岡
2009年11月27日11時0分配信 毎日新聞
◇「担任供述、信用性高い」
大学の推薦入試で生徒2人が有利になるように担任教諭に調査書を改ざんさせ、謝礼を受け取っていたとして虚偽有印公文書作成・同行使と加重収賄の罪に問われた、浜松市浜北区内野台4、県立天竜林業高校の元校長、北川好伸被告(61)に対し、静岡地裁浜松支部(北村和裁判長)は26日、懲役2年6月、執行猶予4年、追徴金20万円(求刑・懲役2年6月、追徴金20万円)の判決を言い渡した。
北村裁判長は判決で「担任らの供述は具体的で合理性があり、信用性が高い」と述べ、担任らの供述の信用性を争い、無罪を主張した弁護側の訴えを退けた。また「特定の生徒に便宜を図り、教育現場に対する社会的な信頼を著しく損なった。加重収賄についても、自ら要求していないとはいえ、公正さを欠く」と指摘した。
公判後、検察側は「全面的に主張が認められた」とコメントした。弁護側は「控訴するかどうかを含め、今はコメントできない」と話した。
判決によると、北川被告は天竜林業高校長だった06年、生徒2人の調査書を担任らに指示して改ざんさせ、生徒1人の親族(贈賄罪で罰金刑が確定)から現金計20万円を受け取った。
遠藤亮平・県教育長は判決を受け「公教育への信頼を著しく損ない、県民に改めておわび申し上げる」とのコメントを発表した。【小玉沙織】
11月27日朝刊