勤務報告書訴訟:査定で県人事委を提訴 公立中教諭「撤回棄却は不当」 /香川
2010年5月8日15時38分配信 毎日新聞
県内の公立中学校に勤める男性教諭(52)が、07年から導入された能力別査定で最も低い「下位成績区分」と県教委に評価されたとして、県人事委員会に撤回を要求。棄却されたことに対し、取り消しを求めて7日、県人事委を相手取って、高松地裁に提訴した。
訴状などによると、勤務評価の判断基準となる「勤務実績・指導状況報告書」について、男性は以前勤めていた公立中学校の校長から下位成績区分とされたと聞いた。県教委に対し「事実誤認があると推測される」として、08年2月に報告書の開示請求をしたが、09年2月に不開示決定が出た。
08年6月には県人事委に対し、県教委が認定した下位成績区分の取り消しを要求。09年12月に棄却された。男性は、県人事委が調査の際、男性の元同僚の証言を採用しないのに、学校側からは複数の証言を聞き不公平などとして、棄却の取り消しを求めた。
男性は「県人事委の判断は、中立・公正でなければならないのに、県教委の言い分しか聞き入れられていない」と訴えている。県人事委は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。【広沢まゆみ】
5月8日朝刊