阪大研究室不正経理 異例の中間報告

阪大研究室不正経理 異例の中間報告
2010年8月21日0時42分配信 産経新聞

 「国民の信頼を大きく損ない、深くおわび申し上げます」。大阪大学大学院医学系研究科・医学部のによる不正経理問題で20日、大阪府吹田市の阪大吹田キャンパスで記者会見した調査委員長の西尾章治郎・阪大副学長らは、深々と頭を下げて謝罪した。最終的な結果を出す前の異例の中間報告となったが、2時間以上に及んだ会見では、私的流用の有無は調査中で氏名も公表できないとし、ちぐはぐな一面を見せた。

 会見で西尾副学長は、元教授について「認識が甘い。こんなやり方が通用するはずない」と非難した。

 調査委は今回、元教授らの異議申立期間が残された時点で中間報告を行った。この点については「確定していない事実もあるが、案件の重要性を考慮して公表に踏み切った」と説明。一方、氏名を明かさない理由として、阪大の処分公表基準を取り上げ、「ご配慮願いたい」と述べた。

 会見では、元教授の私的流用の有無に質問が集中したが、西尾副学長は「最終判断には時間が必要」と説明。元教授の不正使用分の一部は、出張の際のグリーン車代にも充てられたとされるが、「諸説あり、もう少し調べさせてほしい」と回答を留保した。

阪大研究室不正経理 おおむね事実と認定
2010年8月21日0時44分配信 産経新聞

 調査委は今回、(1)研究員の給与のキックバック(2)カラ出張(3)元教授が納入業者から退職祝いとして贈られたとされたパソコン受領の有無(4)家族を同伴させた海外出張の有無−の4項目について調査。元教授や研究員、業者、研究室の秘書らから事情聴取を重ね、元教授名義の預金口座などを調べた結果、いずれもおおむね事実と認定した。

 調査では、元教授自身の出張費に関する不正も判明。カラ出張18件(約37万円)のほか、昨年4月の海外出張費約65万円のうち、約22万円は別人の旅費だった疑いも浮上した。

 調査委は「研究室の運営が元教授の一存で決定され、指示や意向には逆らえない状況だった」と認定。元教授の主導で不正経理が続けられてきたとの見方を強めており、今後は通報に含まれていない不正の解明を進めるとしている。

 研究員の給与を支出した科学技術振興機構(JST)の広報担当者は「最終結果を受けて、元教授への研究費の応募資格停止処分(2〜5年)を検討することになる。資格停止になると、他にも応募できなくなり、研究者にとっては致命的だ」と話した。

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不正使用1731万円 阪大研究室 カラ出張繰り返す
2010年8月21日7時56分配信 産経新聞

 大阪大(大阪府吹田市)は20日、不正経理疑惑が持たれている大阪大大学院医学系研究科・医学部の元教授の研究室について、平成17年以降、カラ出張や架空伝票を使い、研究費のうち約1731万円を不正に使用していたとする中間報告を発表した。私的流用が認められれば、元教授の刑事告発も検討するとしている。

 元教授は、現在は特任教授となっている。

 大阪大の調査委によると、研究室では研究員3人が20年10月〜今年3月に、計約370万円の給与のうち約220万円をキックバック。うち1人には、元教授自身が要請したという。調査委はこのうち、3人が欠勤していた期間の給与約130万円を不正と認定。20年度以降で46件(約210万円)のカラ出張も確認した。

 これらの金は元教授名義の口座に入金され、元教授は3月までに計約250万円を引き出した。元教授と家族の米国旅行費約44万円も含まれていたという。

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