「山林で代物返済」NO 文科省が4億8千万円融資の樟蔭東学園に行政指導

「山林で代物返済」NO 文科省が4億8千万円融資の樟蔭東学園に行政指導 
産経新聞 ‎2012年3月8日(木)23時23分配信

 中高や短大を運営している大阪府東大阪市の学校法人「樟蔭東学園」が平成22〜23年、当時顧問だった男性(現理事)に4億8千万円の融資を行い、文部科学省から早期回収を求められていた問題で、文科省は8日、男性からの山林譲渡で弁済を受けたとしていた同学園に対し、全額、現金で返済させるよう文書で行政指導した。

 文科省や大阪府によると、学園は、男性から5千万円の弁済を受けたものの、残る4億3千万円については、男性が堺市内に所有する約17・5ヘクタールの山林を譲り受け、「代物弁済」で回収を終えたとしていた。

 文科省は今年1月、学園側から事情聴取。山林の評価額を厳密に算定しておらず、融資相当額を回収できるかどうかが不透明だと判断。融資が焦げ付くおそれがあるとして行政指導に踏み切り、3月末までに対応を報告するよう求めた。

東大阪市の学校法人「樟蔭東学園」(高橋努理事長)が顧問の小山昭夫氏(80)に4億3000万円を融資し返済が滞っていた問題で、小山氏が昨年12月、融資担保の山林の所有権を自身から学園に移す代わりに借金を帳消しにする代物弁済を提案し、学園理事会が了承していたことが分かった。国や大阪府は現金での回収を強く指導していたが、従わなかった。この山林を4億3000万円以上で売却するのは困難とみられ、補助金などを含む学園資産が顧問の利益のために大幅に減少する可能性が出てきた。

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