鈴鹿医科大講師の仮処分申請:配転無効、講師の申請認める−−地裁決定 /三重

鈴鹿医科大講師の仮処分申請:配転無効、講師の申請認める−−地裁決定 /三重
毎日新聞 2012年4月3日(火)11時14分配信

 鈴鹿医療科学大=鈴鹿市岸岡町=の鍼灸(しんきゅう)学部の女性講師(53)が申し立てた配転命令無効の仮処分申請に対し、津地裁は、女性には命令に従う義務がないとする仮処分決定を出した。3月29日付。
 決定によると、女性講師は11年4月、研究や教育をする教員から、一般患者への施術をする同大併設の鍼灸センター職員へ配置転換させられた。首藤晴久裁判官は「教員の職務の本質は教育や研究にあり、権利的な側面を有する」としたうえで「研究時間を十分に確保できず、研究に取り組めないことは著しい不利益を生じさせる。甘受すべき限度を超え、配転命令権を乱用した」と指摘した。さらに「2月2日に内示されたが、既に次年度の授業計画等が策定され、予想外の職務の急激な変更を命じるもので、教授会の審議を経ずにされた命令は、合理性が高いとは言い難い」とした。
 同大は「当方の言い分が認められず遺憾だ。内容を検討し、対応を決めたい」とコメントしている。【谷口拓未】
〔三重版〕

4月3日朝刊

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