元講師の学位取り消しへ 学術論文不正で大分大
2012.5.11 19:06 産経新聞
大分大医学部は11日までに、医学博士の学位を取得した際の論文に不正が判明した元講師について、学位を取り消すことを決めた。学長による手続きを経て正式に取り消される。
論文は元講師が熊本大に国内留学中に執筆し、2000年に大分大に学位論文として提出。腎臓疾患に効く化学物質についての論文で、ラットの腎臓の断面画像7枚中、別画像のはずの2枚が同じだった。大分大の前医学部長が共著者となっていた。
医学部によると、9日に教授らが参加して行われた定例の大学院医学系研究科委員会で、多数決で取り消しが決まった。
論文は今年3月に名古屋市立大が不正を指摘した19本のうち1本。市立大の指摘を受けて大分大は昨年12月、学内に調査委員会を設置。4月19日に論文に不正があったと発表した。