高校柔道部の体罰で被害届…スポーツ推薦の生徒
読売新聞 2012年8月17日(金)11時55分配信
私立大阪商業大高校(大阪府東大阪市)の柔道部員だった元男子生徒(17)が、顧問教諭や同級生部員に首を絞められたり蹴られたりしたとして、暴行容疑で布施署に被害届を提出したことが17日、分かった。
同署は被害届を受理し、捜査を進めている。
元生徒の家族によると、元生徒は1年生だった昨年9月、柔道部顧問の男性教諭(25)から練習中に羽交い締めにされるなどの体罰を受けた。学校側は暴行を認め、男性教諭を停職2週間としたが、その後、元生徒は男性教諭から無視されるようになり、病院で強度のストレスによる「非アルコール性脂肪性肝炎」と診断された。
さらに今年4月には、昼休みに同級生部員に背中を蹴られ、椎間板ヘルニアを発症。学校側は「スキンシップの一つ」として暴行を認めず、元生徒側に自主退学を勧めたという。
元生徒は中学時代に好成績を収め、同高にスポーツ推薦で入学していたが、7月に奈良市の高校に転校した。元生徒の家族は「柔道で活躍する夢を絶たれた。こんな行為が許されるはずがない」と話し、民事訴訟も検討しているという。
大商大高側は読売新聞の取材に、「担当者がいないのでコメントできない」としている。
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「体罰受けPTSD」 大商大高元生徒 暴行容疑で被害届
産経新聞 2012年8月17日(金)7時55分配信
大阪府東大阪市の大阪商業大学高校で、元生徒の男性(16)=奈良市=が柔道部に所属した昨年4月から今年3月にかけ、監督の男性教諭(25)から体罰を受けたとして、暴行容疑での捜査を求め、大阪府警布施署に被害届を提出したことが16日、分かった。元生徒は心的外傷後ストレス障害(PTSD)などと診断され、柔道部を退部したほか、退学も余儀なくされたと主張。「指導を超えた体罰を受けた」と訴えている。
学校側は暴行の事実を認め、昨年9月に男性教諭を停職2週間の処分とした。しかし、その後も男性教諭からの暴行が続いたうえ、さらに学校側からも自主退学を促されたという。
元生徒や家族らによると、元生徒は大商大高スポーツ専修コースに入学。直後から柔道部の練習で男性教諭に馬乗りされ、腕を押さえつけられたまま、柔道着を口に詰められて鼻もふさがれたり、首を絞められたりした。こうした行為は気絶するまで続いたという。
元生徒は昨年11月、医療機関で、PTSDのほか、暴行のストレスによる「非アルコール性脂肪性肝炎」と診断され、休部期間を経て今年6月、退部と同時に同校を退学。7月に奈良市内の別の高校に転校した。