台湾修学旅行問題 学校が生徒の感想文廃棄、「検証できない」と批判

台湾修学旅行問題 学校が生徒の感想文廃棄、「検証できない」と批判
産経新聞 2013年12月18日(水)10時9分配信

 埼玉県立朝霞高校の台湾修学旅行をめぐり、学習内容に事実が不確定な部分があると指摘されている問題で、生徒約320人が書いた感想文のうち、1組1人計8人分以外は廃棄されていたことが17日、県議会文教委員会の質疑で分かった。感想文の提出を求めていた県議らは「これでは検証できない」と批判。文教委はこの日、県教委に対し「指導の徹底を求める決議」を採択して状況改善を求めた。(安岡一成)

 この日の文教委では、委員の要請に基づき、朝霞高校の生徒が修学旅行後に書いた感想文が提出された。ただ、320人が書いたにもかかわらず、提出されたのは8人分。県教委の担当者は「各クラス1人、代表的な意見が文章としてまとまっているものを残し、残りは個人情報のため年度末に廃棄処分とした。講演会などの感想文も同様の処理をしており、意図的なものではない」と説明した。

 感想文には「お互いの歴史を知ることが平和への一歩だ」などの一般論から、「台湾の人を無理やり日本人にしたり名字を日本式にした」などと踏み込んだものもあった。鈴木正人県議(刷新)は「都合の悪い感想文を隠蔽しようとしているのか。全員の感想文がないと教育の効果を検証できない」と指摘した。

 一方、文教委では朝霞高校のほかに台湾への修学旅行を実施した県立高校6校の「旅行のしおり」も提出させた。その結果、他校のものには「根拠が乏しい」と指摘された朝霞高校のような解説文はなかった。

 文教委は「修学旅行の事前学習に捏造(ねつぞう)が指摘されているNHK番組を活用し、しおりには歴史的事実に反する記述をし、現地では反日思想を思わせる方の話を聞かせて贖罪(しょくざい)意識を植え付けた。県教委には指導を徹底するよう強く求める」などとする決議を賛成多数で採択した。

 委員会後、関根郁夫教育長は今後の修学旅行に関して問われ、「そのあり方を考えるところまで現時点ではいたっていない」と述べるにとどめた。

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