指導死、なぜ起きる? 教員数人で生徒1人を囲む、連帯責任取らせる

指導死、なぜ起きる? 教員数人で生徒1人を囲む、連帯責任取らせる
withnews 2015年3月2日(月)17時52分配信

 教員による指導が生徒の自殺の一因になってしまう「指導死」。体罰と違い、なかなか表に出にくいとされています。文部科学省はスクールカウンセラーなど、教員以外の相談窓口を設けて対応していますが、保護者からは、対策の強化を求める声も上がっています。

反省文書かされた直後に・・・

 「指導死」は、教員の指導の行き過ぎによって生徒が自殺してしまう事態を指します。「『指導死』親の会」代表世話人の大貫隆志さんらの活動によって、注目され始めました。大貫さんは、2000年に当時中学2年生だった次男を自死で亡くしました。学校でお菓子を食べたことについて、担任の教員から反省文に書かされるなど指導を受けた翌日のことでした。

 大貫さんは2013年5月に「指導死」(高文研)という本を出版、指導死の実態を知ってもらうため、全国で講演会などを開いてきました。

7、8人の教員が1人の生徒を囲む

 大貫さんによると指導死には次のような特徴があります。

・7、8人など、複数の教員が1人の生徒を指導し、プレッシャーを与える
・連帯責任を取らせるなど、仲間内での負担を強いる
・教員の誤解による指導、えん罪が起きやすい

文科省、教員以外の相談窓口整備

 文部科学省では、「指導死」についてどのような対策が取られているのでしょうか。
 同省児童生徒課によると、省内で「指導死」という表現は使っていないものの、スクールカウンセラーやソーシャルワーカーを設置して、生徒が相談しやすい環境づくりを進めているそうです。

 昨年7月に作成した「子供の自殺が起きたときの背景調査の指針」では、「全教職員からの聴き取り」を調査項目に入れるなど、自殺の背景を調べるための体制を整備しているそうです。

遺族「実態把握、進んでいない」

 一方、大貫さんによると、体罰に比べると「指導死」への対策は、進んでいない面もあるそうです。大貫さんは「表に出にくく、指一本触れなくても発生してしまうのが『指導死』です。実態の把握は進んでおらず、残念ながら、いつ起きてもおかしくない状況です」と言います。
 大貫さんら遺族でつくる「『指導死』親の会」では、まず、自分たちのケースを詳細に調査するよう文科省に求めています。

・7、8人など、複数の教員が1人の生徒を指導し、プレッシャーを与える
・連帯責任を取らせるなど、仲間内での負担を強いる
・教員の誤解による指導、えん罪が起きやすい
これはブラック企業の社員吊るし上げそのままですね。
ブラック企業なら、まだ自発的に辞める手もありますが、学校だと生徒は逃げ場がありません。

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